郵送DMのコストを印刷単価だけで比較していませんか?

郵送DMは、到達率100%、閲読率75%、自分宛の郵送DMの行動喚起率は19.3%と、メール等と比べて非常に効果が高いことが知られています。特に20代を中心とした若年層では平均の2~3倍と特に効果が高いようです。
(出典:一般社団法人日本ダイレクトメール協会「DMメディア実態調査2022」)

ただ、メール等と比べると印刷費や郵送費などコストが高いのも事実。DM施策のコストに敏感になるのは当然です。
しかし、そのコストについて単純に印刷単価だけで比較していないでしょうか?

オフセット印刷の一斉配信DMは有効か?

このような事例があります。
A社では、 A4サイズ圧着DMを50,000部ずつ印刷し、50,000通分の顧客リストに対し一斉送付していました。
 
A4サイズ圧着DMをオフセットで50,000部印刷した場合の印刷費が750,000円。1通あたりの印刷コストは15円ですが、それとは別に宛名印刷が必要です。宛名印字には100,000円程度の基本費用もかかり、実際には本体の印刷費よりも高くなります。50,000部の場合、基本費用含め1,200,000円でした。
(22円/通×50,000通+基本料金100,000円)
さらに郵送コストもかかります。送付は「ゆうメール」で1通70円(※)、70円×50,000通で3,500,000円でした。

 
つまり、50,000通のA4サイズDMを一斉配信するために、トータル5,450,000円のコストがかかっていました。
※郵便料金が2024年10月から値上げとなり、はがきサイズは63円から85円に、A4サイズの大判DMの場合、1通140円となりましたが、今回の値上げでは「ゆうメール」は対象外でした。ゆうメールの通常料金は180円/通ですが、郵便局と特約運賃契約を結んでいる企業を介して発送することで、通常料金よりも安くなります。

 
さらに、これをROI/ROASといった費用対効果の視点で考えてみましょう。
不特定多数に送付した郵送DMの反応率は1%程度ですが、既存顧客に対する郵送DMの反応率は5~15%程度と言われています。もちろん反応率は商品・サービスや訴求内容によって上下しますが、A社の場合、反応率は平均5%程度だったそうです。50,000部送付の場合は約2,500人がDM経由で商品購入につながりました。また、商品購入による利益は1人あたり約2,000円で、ROIは92%となります。
 


オフセットによる一括印刷(一斉配信)DM/A4サイズ50,000通
 

  • ■印刷 15円×50,000通=750,000円
  • ■宛名印刷 22円/通×50,000通+基本料金100,000円=1,200,000円
  • ■送料(特約ゆうメール) 70円×50,000通で3,500,000円

コスト合計:5,450,000円
 

  • ■反応率5% 利益2,000円/人
    50,000通×5%(0.05)×2,000円/人=利益5,000,000円

 
利益 5,000,000円 ÷ DMコスト5,450,000円 × 100 =ROI 92%

 
このように、ROIは100%を割っており、A社ではDMコストの削減が求められていました。
そこで当社ではMOTENASUのバリアブルDMを提案。バリアブルDMは1通単価でみると、オフセットの大量印刷に比べてコストは安くありません。しかし、重要なのは「1通のコスト」ではありません。
 
50,000通の配送リストの中にDMで訴求している内容のターゲットから外れた方は混じっていないか? 
反応確度の高い方だけに絞り込むことで反応率を高めることができるのではないか?
そうした視点から、バリアブル印刷によるパーソナライズ配信を提案しました。

バリアブル印刷によるパーソナライズDMの「効果」

受け手の属性や嗜好、行動履歴に合わせてコンテンツを最適化したパーソナライズDMについて『一般的なDMと比べてパーソナライズされたタイプのほうを開封・閲読してみたいと答えたのは計46.5%(意向なし計20.0%)となり、全体的にパーソナライズDMの方が訴求力が高い』という調査データがあります。
出典:一般社団法人日本ダイレクトメール協会「DMメディア実態調査2022」
 
MOTENASUでは、パーソナルDMの配信が可能です。
お客様の属性(年代、性別など)や行動履歴(購入商品やWEBへのアクセス履歴)に合わせたDMを、それぞれのタイミング(「商品購入の〇日後」など)で配信することができます。さらに、顧客ひとりずつ個別のQRコードを発行・印刷して、それぞれの専用ページへ誘導することも可能です。
 
A社では、大量印刷した同一内容のDMを一斉配信するのではなく、 例えば、商品Aを購入した方のみに送るDMと商品Bを買った方のみに送るDM 、20~30代の顧客向けのDMと40代以上の方に送るDM、女性向けのDMと男性向けのDM、初回購入者向けのDMと継続購入者向けのDM、など複数のDMをそれぞれ訴求内容に合致する方にだけ、適切なタイミングで配信するように施策を変更。
それまでの一斉印刷⇒一斉配信のDMは平均反応率が5%でしたが、MOTENASUのバリアブルDMでパーソナライズ配信に切り替えた結果、平均反応率は7%まで上がりました。
 
また、上記のような形でセグメント配信を行った結果、DMの配信数は約40,000通程度まで減ったのですが、反応率が上がったためDMによる売り上げ自体は逆にアップする、という結果になりました。
 

バリアブルDM/A4サイズ40,000通
 

  • ■128円/通 × 40,000通 = コスト:5,120,000円
  • ■反応率7% 利益2000円/人 なら
    40,000通 × 7%(0.07) × 2000円/人 =利益 5,600,000円

 
利益 5,600,000円 ÷ DMコスト5,120,000円 ×100= ROI 109%

※ MOTENASUのバリアブルDMは、A4サイズDM/月間50,000通配信の場合、印刷・ゆうメール料金込みで128円/通

 
つまり、オフセット印刷DMの一括印刷・一斉配信と比較して
コストは下がり、利益は増え、当然ROIも上がったということになります。
 
もちろん上記はシミュレーションに過ぎません。
ただ、パーソナライズDMのほうが効果が高いというデータから考えると、DMのコストを単純に印刷単価で比較することが無意味であることはお分かりいただけたのではないでしょうか?

DM施策の自動化で“手間”というコストを削減

DM施策については、発送対象抽出や発送依頼といった「手間」の問題もあります。
例えば、それまでオフセット印刷による一括印刷⇒一斉配信を行っていたA社でも、DMの発送のたびに対象者を抽出して送付リストの形にデータを加工、といった作業が必要で、合計すると月間十数時間ほどその作業に取られていたといいます。しかしMOTENASUの導入でDM施策をシナリオ配信で自動化し、大きく効率化されました。
 
本来、マーケティングご担当者に求められるのは、“どんなマーケティング施策を実施するか”というプランニングやアクションであり、そうした“作業”時間を費やしてしまうのは非常にもったいないこと。バリアブルDMをシナリオ自動配信することでマーケティングご担当者の負担を減らすことができれば、人件費というコストも削減することになります。
 
高い効果が見込まれる郵送DM施策。単純なコスト算出ではなく、ぜひROIの視点で現状の施策を見直し、MOTENASUのパーソナライズDMで、ぜひコスト減と利益アップの両立を目指しましょう。 
 
 
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