お問い合わせフォームの作り方は?Webサイトに設置する方法とコツを解説

問い合わせフォームとは、ホームページやネットショップなどのWebサイトに設置する入力欄です。
問い合わせのみではなくアンケートや資料請求、会員登録、退会申請などの幅広い用途に利用されており、Webサイトの運用には欠かせません。
本記事では、問い合わせフォームの作り方や活用方法、コツなどを解説します。ツールの選び方やおすすめツールも紹介しているため、ぜひご一読ください。

問い合わせフォームの重要性・メリット

問い合わせフォームは、ユーザーがWebサイトを通して事業者とコンタクトをとるための窓口の1つです。
電話やメールも窓口として使われていますが、問い合わせフォームには電話やメールにはないメリットがあります。

電話やメールを利用しにくい層にも対応できる

1つ目のメリットは、電話やメールを利用しにくい層にも対応できることです。
 
テキストチャットでのやりとりに慣れ親しんでいる若年層は、電話に抵抗感を感じる可能性があります。メールアプリを立ち上げてメールアドレスや本文を入力する操作がわずらわしいと感じる人も少なくないでしょう。問い合わせフォームがあれば電話やメールを使う必要がなく、利用のハードルを下げる効果が見込めます。
 
事業者にとってはメールアドレスを公表する必要がない点もメリットです。メールアドレスをWebサイトに掲載すると、不正アクセスやいたずらのリスクが増えます。

年中24時間自動受付ができる

2つ目のメリットは、年中無休24時間の自動受付ができる点です。
 
問い合わせの窓口が電話のみの場合、営業時間以外はコンタクトがとれないため、ユーザーにとっては不便です。かといって、ユーザビリティーを上げる目的で電話代行サービスなどを利用すれば、コストがかかります。問い合わせフォームなら低コストで自動受付体制を構築でき、夜間や非営業日でも顧客の声を逃しません。ユーザーが自分の都合に合わせてコンタクトがとれるため、顧客満足度向上にもつながります。
 
さらに、問い合わせフォームの自動返信機能を利用すれば、手動でメールを返信する手間を省けます。「メッセージが届いた」という安心感をユーザーに与えられる点も魅力です。

問い合わせフォームの活用方法

問い合わせフォームは、顧客データを収集するなどの用途にも活用できます。以下で、3つの活用方法を解説します。

必要な情報・アクセスデータの取得に使う

Webサイトの運用に必要な顧客データやアクセスデータの取得に利用する方法です。
収集したい情報の項目を必須入力に設定しておけば、確実に顧客データを取得できます。
問い合わせフォームで取得できる主な顧客データは、以下の通りです。

  • ・氏名・企業名
  • ・メールアドレス
  • ・住所・電話番号
  • ・性別・年齢などの属性情報

自社のニーズに合わせて、フォームに盛り込む項目や必須・任意の設定を決めましょう。
アクセス解析ツールを使うと、問い合わせフォームに関連して下記のようなアクセスデータも取得できます。

  • ・ユーザーが問い合わせフォームにたどり着いた経路
  • ・フォームから離脱した人の割合
  • ・離脱率の高い入力項目

アクセスデータを分析すればWebサイトのコンテンツや広告、フォームの問題点を明確にでき、改善に生かせます。

マーケティングアプローチの起点として使う

問い合わせフォームをマーケティングアプローチの起点として使う方法です。
 
1回のみの返信で対応を完結させるのではなく、より積極的なアプローチにつなげます。ユーザーとの接点が増えるために関係強化に役立ち、ビジネスチャンスが広がる点がメリットです。
 
具体的には、資料請求の問い合わせを受けた際に、「関連資料のURLを記載したメールを併せて自動配信する」などの方法が考えられるでしょう。問い合わせをトリガーとして「ニーズにマッチするお役立ち情報をステップメールで自動配信する」といった施策も可能です。

顧客の意見の収集に使う

顧客の意見を収集して、商品やサービスの改善に役立てる方法です。退会・解約時に理由を入力してもらう方法は広く採り入れられています。
 
事業を成長させるためには、自社の問題点の洗い出しと改善が欠かせません。しかし、クレームや不満を伝えずに無言でサービスから離脱する顧客は多く、問題点になかなか気付けない場合もあります。問い合わせフォームから届く質問やクレームは貴重です。有効に活用しましょう。

Webサイトの問い合わせフォームを作る方法4種類

Webサイトの問い合わせフォームを作る方法を解説します。

スクラッチで実装する

1つ目は問い合わせフォームをスクラッチで実装する方法です。スクラッチとは、システムやプログラムをゼロからコーディングして作ることを意味します。
 
問い合わせフォームのスクラッチでは、HTML/CSSやJavaScript、PHPなどの言語で作成したコードをWebサイトの該当ページに埋め込む方法が一般的です。
 
単純な問い合わせフォームのコーディングは難しくありません。インターネット上にはテンプレートも出回っています。ただし、イメージ通りのフォームを作るためには専門知識やスキルが必要です。
 
「入力されたデータにセキュリティ上の問題がないかチェックする」「エラーメッセージをリアルタイムに表示する」などの高度な機能を実装したい場合は、さらに難易度が上がります。

問い合わせフォーム作成ツールを使う

2つ目は問い合わせフォーム作成ツールを利用する方法です。
 
プログラミングの知識がない人でも、好みのテンプレートやパーツを使って簡単にフォームが作れるサービスが登場しています。作ったフォームを自社のWebサイトに埋め込むだけで実装できるものもあります。
 
問い合わせフォーム作成ツールには、無料サービスから有料サービスまでさまざまな種類があります。
 
無料サービスでは、特にGoogleフォームが有名です。テンプレートや回答形式が豊富で、情報セキュリティやデータ分析をGoogleに一任できる点が人気の理由です。ただし、「デザインのカスタマイズが難しい」「Googleドライブの容量を圧迫するなど」デメリットも少なくありません。
 
デザイン性やカスタマイズ性が高いツールを利用したい場合は、有料サービスがおすすめです。入力データのチェックや住所の自動入力など、便利な機能を搭載したタイプもあります。

CMSプラグインを使う

3つ目はCMS(Contents Management System)のプラグインを利用する方法です。
 
CMSとは、Webサイトのコンテンツ管理ができるシステムです。CMSには、オープンソース版と企業が提供しているパッケージシステムの2種類があります。ブログで広く使われているWordPressやECサイト構築に使われるEC-CUBEは、オープンソースのCMSです。
 
企業のパッケージシステムには、問い合わせフォーム作成機能が標準搭載されているケースが一般的です。一方、WordPressやEC-CUBEには、問い合わせフォーム作成用のプラグインがあります。プラグインとは、システムに追加できる小さなプログラムです。WordPressの「Contact Form 7」は特に有名です。
 
プラグインには無料で使えるものも多く、手軽に使えて便利ですが、情報セキュリティ対策が別途必要になる場合があります。

CRM/MAツールを使う

4つ目がCRM/MAツールの問い合わせフォーム作成機能を使う方法です。
 
CRM/MAツールとは、顧客データの一元管理・分析やメール送信などのマーケティング施策の自動化ができるシステムです。CRM/MAツールでフォームを作成すれば、問い合わせ内容や顧客データを一元管理できます。特にECサイトでは、顧客データをツールに自動連携してマーケティング施策に活用できるため便利です。
 
前述した問い合わせフォーム作成ツールには、問い合わせ管理や顧客情報管理(CRM)に対応したタイプも少なくありません。ただし、取得したデータはサービスのサーバーに保管され、自社の顧客データベースに反映させる際に別途作業が発生します。一方、CRM/MAツールであれば、データ連携の手間がかかりません。
 
問い合わせフォームの作成数に制限がない点やカスタマイズの自由度が高い点も、CRM/MAツールのメリットです。株式会社FIDが提供するCRM/MAツール「MOTENASU」にも、問い合わせフォーム作成機能が搭載されています。「MOTENASU」の機能は後段で詳しく紹介します。

効果的な問い合わせフォームを作るコツ

問い合わせフォームはWebサイトの運用に役立ちますが、入力を面倒に感じるなどして離脱する人は珍しくありません。フォームの一般的な離脱率は70~80%程度だと考えられています。
 
離脱率を下げてフォームを効果的に運用するためには、EFO(エントリーフォーム最適化)が必要です。ここでは、問い合わせフォームの導入時に押さえておきたいEFOのポイントを3つ紹介します。

入力項目は必要最小限にする

1つ目のポイントは、入力項目を最小限にすることです。項目が多すぎると入力に手間がかかり、離脱率が上がります。
 
問い合わせフォームに設置する項目は慎重に検討しましょう。必須項目はWebサイト運用に最低限必要な情報のみに絞ります。個人情報の提供に慎重な人も増えているなか、必須項目が必要以上に多いと「個人情報を取得しすぎている」と思われかねません。
 
特に性別はセンシティブな情報であり、扱いには細心の注意が求められます。性別や居住地、年代などは、特典付きのアンケートなどで取得する方がスムーズです。
 
さらに、必須項目と任意項目の区別を明確にする工夫も必要です。「必須項目を上部にまとめる」「必須と任意でフォームの色を変える」といった方法も、離脱率の低減に役立ちます。

リアルタイムメッセージを実装する

2つ目のポイントは、入力ミスを知らせるメッセージや入力ガイドをリアルタイムに表示することです。入力がすべて終わった後の確認画面にエラーが表示されると、入力のモチベーションが大きく下がって離脱につながりかねません。
 
メッセージを表示する位置も重要です。画面の上部にまとめてエラーメッセージを表示すると、ユーザーが自分でエラー箇所を探さなくてはなりません。エラーメッセージは該当フォームの付近に表示しましょう。
 
メッセージの表現にも工夫が必要です。単に「エラーがあります」と表示すると、何が間違っているのかユーザーには判断できません。丁寧で簡潔な表現を心がけ、命令口調も避けましょう。

レスポンシブ対応にする

3つ目のポイントは、問い合わせフォームをレスポンシブ対応にすることです。レスポンシブ対応とは、デバイスの画面サイズに合わせてページの表示方法を自動調整することです。レスポンシブ対応のWebデザインを、レスポンシブWebデザインと呼びます。
 
レスポンシブ対応ができていないと、PC用に作ったページをスマートフォンで見た時に一部が表示されない、文字が小さすぎるなどの不具合が生じます。逆に、スマートフォン専用ページをPCで見ると間延びした印象になり、文字が大きすぎて見にくいと感じる人も少なくありません。
 
レスポンシブWebデザインを採用すれば、PCとスマートフォン向けのページを別々に作る必要がなくなります。URLも統一されるため管理が容易で、ユーザビリティーの向上にも有効です。
 
Googleの推奨もあり、もはやレスポンシブ対応は当たり前になりつつあります。すでに問い合わせフォーム導入済みでレスポンシブ未対応の場合は、早急にレスポンシブ対応のフォームに切り替えましょう。

問い合わせフォームを作れるツールの選び方

問い合わせフォームを作るツールやシステムを選ぶ際のポイントを解説します。

顧客情報管理機能があるか

1つ目のポイントは、顧客情報管理機能があるかどうかです。
 
フォームで収集したデータを手作業でエクセルなどに管理する方法では手間がかかります。入力漏れや入力ミスが発生しやすい点も問題です。
 
顧客情報管理機能があれば、自動でデータを一覧化できます。顧客対応状況も一元管理でき、チームで共有できるため、対応漏れ防止や業務効率化の効果が見込めます。顧客情報を分析して、マーケティング施策に生かせる点もメリットです。

付随機能が充実しているか

2つ目のポイントは、付随機能が充実しているかどうかです。
 
問い合わせ機能を強化したい場合は、チャットボットなどのWeb接客機能を持つツールを利用する手もあります。Web接客とは、Webサイト上で提供するオンライン接客です。大きくチャット型とポップアップ型の2種類があり、24時間体制での接客を実現します。
 
一方、ECサイトなどで問い合わせフォームの情報と自社の顧客データを一元管理したい場合は、フォーム作成機能を搭載したCRM/MAツールがおすすめです。フォームで収集したデータをダイレクトに自社データベースに取り込んで、自動的にマーケティング施策に活用できます。

フォームの設計・設置・カスタマイズは簡単か

3つ目のポイントは、プログラミングの知識がない人でもフォームの作成・設置・カスタマイズが簡単にできるかどうかです。作成やカスタマイズをIT部門や外部サービスに依頼しなければならない場合では、スムーズな運用ができません。

有料サービスのなかには、「テンプレートと項目を選ぶだけ」「パーツをドラッグアンドドロップするだけ」で簡単にフォームを作れるタイプが増えています。1つのフォームを作成する場合なら、無料で使える場合も少なくありません。

作った問い合わせフォームをWebサイトで利用する方法には、下記の3通りがあります。

  • ・フォームのURLをシェアする
  • ・Webサイトの該当ページにフォーム専用のタグを埋め込む
  • ・Webサイトの該当ページにコードを組み込む

URLをシェアする方法では、フォームのドメインを変えられない場合があるため、注意が必要です。タグやコードを使う方法なら、ドメインを変えずに任意のページにフォームを設置できます。

セキュリティ・スパム対策は十分か

4つ目のポイントは、スパム(迷惑行為)対策などの情報セキュリティ対策が十分かどうかです。問い合わせフォームは誰でも利用できるように外部に開かれているため、サイバー攻撃の標的になる可能性があります。
 
問い合わせフォームを悪用したサイバー攻撃は年々増えています。例えば、フォームに悪意のあるコードを記入してデータベースやシステムを改ざんする「SQLインジェクション」や、botで大量の問い合わせを送信する「スパムbot」などは有名な手口です。
 
自動返信機能を悪用する手口にも注意が必要です。メールアドレスの入力欄に他者のメールアドレスを複数記入して、ウイルス感染したメールを大量にばらまく方法などが知られています。
 
セキュリティ体制に問題があって個人情報流出やシステムダウンが起こると、深刻な信用低下につながる恐れがあります。個人情報を扱うサービスに問い合わせフォームを導入する際は、便利さや料金の安さのみに注目するのではなく、情報セキュリティ対策を重点的にチェックしましょう。
 
問い合わせフォームに必要な情報セキュリティ対策の例を以下で紹介します。

  • ・通信の暗号化(SSL/TLS)
  • ・保管データの暗号化
  • ・管理システムへのアクセス制限
  • ・画像認証によるbot対策

お問い合わせフォームの効果を高めるCRM/MAツール「MOTENASU」の機能

株式会社FIDが提供するCRM/MAツール「MOTENASU」は、問い合わせフォーム作成機能「おもてなしフォーム」を搭載しています。
 
既存のWebサイトやLP(ランディングページ)などにタグを追加するだけで、簡単に問い合わせフォームを作成・設置できる点が特徴です。自社ドメイン内に任意ページを生成できるのでユーザーを外部ページに誘導する必要もありません。
 
EFO機能が付いているため、フォームからの離脱を防ぎやすく、ユーザビリティーを高める効果が見込めます。フォームの種類が豊富で、設置場所や利用目的に合わせて項目を柔軟に選べる点もポイントです。例えば、下記のような機能があります。

  • ・「氏名と電話番号」「氏名とメールアドレス」などの簡単登録に対応
  • ・QRコード(株式会社デンソーウェーブの登録商標)の読み取りでLINE公式アカウントに友だち登録できる

さまざまなマーケティング施策への自動連携も可能です。例えば、「タグを設置したページの閲覧履歴や滞在時間を分析して、自動的におすすめ商品をメールで提案する」などの施策ができます。フォームで収集した情報をデータベースに取り込むことで、より精度の高い施策につなげることも可能です。

まとめ

Webサイトに設置する問い合わせフォームは、ユーザーの声や顧客データを収集する重要な機能を持っています。作成方法には複数の種類がありますが、誰でも簡単にフォームを作成できるツールが便利です。
 
特にECサイトには、顧客情報管理機能を搭載した問い合わせフォーム作成ツールやCRM/MAツールがおすすめです。
 
株式会社FIDの「MOTENASU」なら、EFOが付いた問い合わせフォームを簡単に作成できます。メールやLINE、郵送DMなどの多様な配信チャネルに対応している点もおすすめポイントです。フォームで収集した情報を直ちに顧客データベースに反映させて、自動的に最適なチャネルでのマーケティング施策につなげます。
 
例えば、LINE公式アカウントに友だち登録した顧客を特典付きアンケートに誘導して属性情報を取得し、LINEでのセグメント配信に活用する、などが可能です。
 
効果が上がる問い合わせフォームを探している人は、ぜひ「MOTENASU」の利用をご検討ください。
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