CVR改善における画面遷移数の重要性|成功事例や改善ポイントも

CVRとは、サイトに訪れたユーザーのうち、CV(成約)に至る割合のことです。CVRの改善は売上の向上に直接的に影響します。

 

CVRを改善する方法にはいくつかありますが、なかでも画面遷移数の削減は効果的な方法のひとつです。ここでの画面遷移数とは、「外部から流入したページから、商品購入を完了するために移動したページ数」と定義します。画面遷移数をできるだけ少なく抑えられれば、ユーザーが購入までに離脱する可能性を減らすことができるため、CVRの向上につながります。

 

画面遷移数を削減する手段は、LP内に入力フォームを設置する、確認画面を削減するなどさまざまです。本記事では、CVR改善における画面遷移数の重要性や成功事例、具体的な改善ポイントなどについて解説します。

CVR改善で重要な画面遷移数とは

CVRとは、サイト来訪者が成約に至る割合のことを指します。CVR改善は売上向上に大きく寄与します。
 
CVR改善の方法はいくつかありますが、画面遷移数をできるだけ少なく抑えて、必要最小限の遷移数でユーザーがCVを決断できる設計にする方法が1つあります。
 
ここでの画面遷移数とは「外部から流入したページから、商品購入を完了するまでに移動したページ数」と定義します。
 
例えば、ユーザーが購入したいサイトページに訪れた際に、そのページ内で購入が完結できる場合と、「入力フォーム」「入力内容確認画面」と画面遷移をする必要がある場合とでは、前者の方がCVRが高くなりやすいです。
このように、画面遷移数が少ないほど、CVRを改善できます。

画面遷移数と回遊率との違い

ここで定義した画面遷移数は「回遊率」とは別の指標です。

回遊率とは「あるユーザーがWebサイトを訪問したとき、1回の滞在中に合計何ページアクセスしたのかを表す数値」のことです。

例えばECサイトのトップページとあるカテゴリの商品一覧ページ、商品ページを10ページ見たときの回遊率は12となります。

回遊率は、サイトのファンが増え「サイト名」で指名検索流入するようになった際は、数値が上がるので、必ずしも少ないほどよいわけではありません。
 
また、回遊数が多いほど興味があるユーザーを獲得できていると捉えられがちですが、実際にはユーザーに必要な情報を与えられていない場合もあるため、注意が必要です。

画面遷移数が少ないほどCVRが向上する

一般的に、画面遷移数が少ないほどCVRは向上する傾向にあります。
 
前述の通り、ここでの「画面遷移数」とは、「外部から流入したページから、商品購入を完了するまでに移動したページ数」と定義します。この数値には、商品やサービスを購入するためにカートへ移動し、購入の確認画面へ進む、といった画面遷移数を含みます。
 
CVRを上げる観点では、流入したページから、カートや購入確認画面などに一度も画面遷移することなく、商品の購入を完了できる状態を整えることが望ましいでしょう。あるいは確認画面を一度だけ挟み、購入を完了させる形式も効果的です。
 
弊社が提供する「侍カート」なら、フォーム一体型LPで、入力フォーム画面への移動をスキップできます。さらに「確認画面スキップ」機能を使えば、フォームに入力した内容がその画面内に「内容確認」として表示されるため、「確認画面」にすら遷移することなく商品やサービスの購入完了させることができます。
 
ユーザーが商品に興味を持ち、購入意欲が高まったタイミングでスムーズに購入手続きへと進められるので、関心が薄れないうちに購入を完了でき、CVRの向上に結びつきます。
 

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画面遷移状況をGoogleアナリティクスで調べる方法

画面遷移の状況は、Google社が提供しているGoogleアナリティクスを利用すると調査が可能です。Googleアナリティクスを使った画面遷移率の調査・分析には、主に次の2つの方法があります。

  • ・ナビゲーションサマリーで数値を見る
  • ・目標への遷移で詳細を調べる

ナビゲーションサマリで数値を確認する方法は、リンクをクリックするだけの手軽さが魅力です。
 
一方の目標への遷移で詳細を調べる方法は、アナリティクス内で目標を設定する必要がありますが、具体的な目標値と現状の数値を比べられるため、より詳細に管理したい場合に向いています。

ナビゲーションサマリーで数値を見る

ナビゲーションサマリを活用して画面遷移の状況を調べる手順は、次のとおりです。

  • 1.Googleアナリティクスへログインする
  • 2.左メニューに表示されている「行動>サイトコンテンツ」内の「すべてのページ」を選択する
  • 3.画面遷移を調べたいページのURLをクリックする
  • 4.画面上部の「ナビゲーションサマリー」をクリックする

「すべてのページ」をクリックすると、PV数や離脱率、ページ別訪問率などのデータも表示されるため、あわせて分析すると、今後のマーケティング施策に役立ちます。
 
また、ナビゲーションサマリー内では、遷移後のURLに訪問する前にユーザーが閲覧していたページのPV数と、遷移後のページのPV数を比較できます。例えば商品を紹介しているランディングページAと、商品の購入ページBがあったときに、AのPV数が1,000、BのPV数が100であれば、10人に1人が購入ページに遷移していることになります。

目標への遷移で詳細を調べる

目標への遷移で詳細を調べるためには、Googleアナリティクスを次の手順で操作します。

  • 1.Googleアナリティクスにログインする
  • 2.左側のメニューから「コンバージョン>目標>目標パスの解析」を開く
  • 3.「すべての目標」の中から、分析したい目標のリンクをクリックする

一度目標を設定してしまえば、目標への遷移で詳細を調べる手順はそれほど難しいものではありません。尚、「すべての目標」を選ぶと、設定した目標を全て合算した結果を分析することができます。しかし、2つ以上の目標を組み合わせて分析することはできないため、注意が必要です。

前述のとおり、目標への遷移で詳細を調べるためには、事前の目標設定が必須となります。Googleアナリティクスの目標設定の手順は、下記のとおりです。
 

  • 1.Googleアナリティクスにログインする
  • 2.管理メニュー(歯車マーク)内の「目標」をクリックする
  • 3.「+新しい目標」をクリックする
  • 4.「カスタム>続行」をクリックする
  • 5.目標名を入力し、目標タイプを「到達ページ」に設定する
  • 6.目標の詳細を入力する

以上で、目標への遷移で詳細を調べる為の事前準備は完了です。
 
データの見方
目標への遷移で詳細を調べる方法を使うと、CVに至るまでの画面遷移を視覚的に表示できます。各項目には「目標の完了の場所」「目標の前のステップ」などがあります。
 

・目標の完了の場所
CVを実行するページのことです。商品の購入ページや資料の請求フォーム、会員登録ページなどが該当します。
 
・目標の前のステップ
CVを実行する前のページです。「目標の前のステップ-1」「目標の前のステップ-2」などと表現され、右に行くほどCVを実行するページから離れていきます。
 
・(entrance)
外部サイトから該当ページに流入してきたことを示します。(entrance)の1つ左側のページが、ランディングページです。
 
・(not set)
情報を取得できなかったことを示します。(entrance)より右側にはデータが存在しないため、(not set)で表現されます。

画面遷移が無駄に増える要因

画面遷移が無駄に増えてしまう原因としては、下記のようなものが挙げられます。

  • ・入力フォーム/確認画面の画面遷移
  • ・情報不足による別ページへの画面遷移
  • ・LP・広告の設計ミスに夜画面遷移
  • ・サイト・ページの表示速度が遅いストレスによる離脱

ここでは、それぞれの原因について詳しく解説します。

入力フォーム/確認画面の画面遷移

多くのサイトでは「ランディングページ(LP)」(→「買い物かご」)→「入力フォーム」→「確認画面」→「購入完了」と3,4回画面遷移をします。このように、LPから入力フォーム、入力フォームから確認画面と、無駄な画面遷移が2回発生しています。
 
LPで購入したいと思って購入ボタンを押しても、入力フォームに遷移することで、離脱の機会が発生します。
 
また、入力フォームに情報を入力した後、入力内容を確認するタイミングで画面遷移が発生すると、やはり離脱が増えてしまいます。
 
LP離脱率を下げるためには、こうした無駄な画面遷移をさせずに、LPと入力フォームを一体化する、入力フォームと確認画面を一体化することで、画面遷移を減らすことが理想的です。

情報不足による別ページへの画面遷移

ユーザーニーズを満たせていないために、情報不足による別ページへの画面遷移を招いている場合もあります。
 
一見するとWebサイトを広く回遊していて自社の商品やサービスに興味を持っているように見えても、実際には必要とする情報を入手しきれず、さまざまなページを閲覧している場合があるため、注意が必要です。
 
ユーザーが本当に必要としている情報でページを設計することで、不必要な画面遷移を減らし、CVへとつなげられます。

LP・広告の設計ミスによる画面遷移

LPや広告の設計ミスも、画面遷移を増やしてしまう原因のひとつです。ユーザーの興味を途中で逸らしてしまうリンクを設置したり、本来の目的とは異なる方向に興味を持たせてしまう広告を作ってしまったりすると、目的とするCVとは異なるページへ遷移を促し、離脱率を高めてしまいます。
 
全体の設計を見直して不要な導線を排除したり、広告内容の内容を見直したりして、目的とするCVに向けた最適化を図ることが大切です。

サイト・ページの表示速度が遅いストレスによる離脱

サイトやページの表示速度が遅いことによるストレスは、ユーザーにとって離脱率を高める特に大きな原因になります。

Amazonの調査によれば、「サイト表示が0.1秒遅延すると、売上が1%減少する」「サイト表示を1秒高速化させれば、売上が10%向上する」という結果が報告されています。ECサイトなど、膨大な商品情報を扱っているサイトでは特に表示が遅くなりやすく、無駄な画面遷移を増やす重大な要因です。

また、米Aberdeen Groupの調査によると、ページの表示が1秒遅延するだけで、下記の悪影響をもたらすといわれています。

  • ・ページビュー:-11%
  • ・コンバージョン:-7%
  • ・顧客満足度:-16

このように、表示速度はCVRを左右する重大な要素であることが分かります。

CVR改善のための画面遷移数の改善ポイント

CVR改善のための画面遷移数を改善するためには、次の4つの対策方法があります。

  • ・LPと入力フォームを一体化
  • ・入力フォームと確認画面を一体化
  • ・LPO/EFO実施
  • ・サイト・ページの再設計

ここでは、4つの方法について具体的に見ていきましょう。

LPと入力フォームを一体化

LP内で入力を完結させることによって、入力フォームへの画面遷移・離脱を減らすことができます。
 

一般的に画面遷移数が増えれば増えるほど、ユーザーは他の話題に興味を持ったり、手間がかかると感じたりして、離脱率が増加します。そのため、「LPの中でフォーム入力を完了させる」ことは、離脱を減らしてCVR改善に有効な施策です。
 
興味を持ってくれたユーザーを画面遷移による離脱で逃さないように、LP内でフォーム入力を完結させられるような導線を意識しましょう。

入力フォームと確認画面を一体化

LPと入力フォームだけでなく、入力フォームと確認画面を一体化することでも、画面遷移・離脱を減らすことができます。
 
入力フォームと確認画面が一体化とは、例えばユーザーが入力した情報を「内容確認」として表示することで、別の確認画面に遷移せずに、入力フォーム掲載ページ内で内容確認が完了するようなイメージです。
 
画面遷移・離脱が減ることで、CVRを改善する効果が見込めます。
 
また、前段のLPと入力フォームの一体化と掛け合わせて、LP・入力フォーム・確認画面を一体化することで、ワンクリックで画面遷移なく購入する動線設計することも可能です。

LPO/EFO実施

LPO/EFOを実施することで、確実なCVへとつなげられます。LPOは「ランディングページの最適化」、EFOとは「入力フォームの最適化」をそれぞれ表します。
 
LPが最適化されていないと、コンテンツを読んでいる最中にユーザーの関心が薄れてしまったり、興味を持ったとしてもCTRの場所が分からずにCVを諦めてしまったりする可能性があります。コンテンツのボリュームを調整する、テキストを適切なサイズに変更する、CTRの位置を調整するなどの工夫によって、LPOを徹底することが大切です。
 
また、入力フォームの項目が多すぎたり、何を記入すれば良いのか分からなかったりすると、離脱率を高めやすくなります。必要最低限の項目に絞り込み、記入例を添えるなどフォームの最適化(EFO)を行うと良いでしょう。

サイト・ページの再設計

サイトやページを全体的に見直して再設計し、表示速度やユーザーインターフェース、ユーザービリティの改善を図ることで、画面遷移数の改善にもつながります。ユーザーが必要としている情報を正しく見極めた上で、分かりやすく提示できれば、無駄な遷移を防止してCVへとつなげられます。
 
サイトやページの設計例として、会員登録のスキップや、AmazonPay決済などが挙げられます。会員登録のスキップ機能を使うと、既に登録されている他のサービス情報を流用して簡単に会員登録が可能です。
 
AmazonPay決済では、あらかじめAmazonに登録済みのクレジットカード情報やお届け先情報を利用して、新たに情報を登録することなく商品を購入できます。

画面遷移に関する施策でCVR改善した成功例

ある美容系D2Cブランドでは、画面遷移数の少ないLP一体型のフォームを作成することで、CVRを改善しました。
 
これまで使っていたカートシステムでは、遷移型のフォームを導入しており、サイト表示も非常に遅かったため、離脱が発生してしまっていました。そこで、LP一体型のフォームを作成できる機能が搭載されているカートシステムを新たに導入して、CVRの改善に取り組みました。
 
導入した結果、画面遷移数が少なくなり、表示速度も格段に上がったことで、全体CVRも2.4%以上の改善に成功しています。

まとめ

画面遷移数を最小限に抑えることで、ユーザーの離脱率を下げ、CVRの改善を実現できます。LP内に入力フォームを設置する、確認画面を削減するなど、さまざまな工夫を凝らして、ユーザーの関心度が高いうちにCVを完結させられるような仕組みを整えましょう。
 
ECサイトの運営で画面遷移数の削減に取り組むなら、定期単品リピート通販・D2C事業者向けのショッピングカートシステム「侍カート」がおすすめです。侍カートで収集した顧客データを活用して、CVRを改善するためのさまざまなマーケティング施策を実施できます。
 
また、侍カートには、LPからフォーム画面へ遷移することなく購入を進めることができる「フォーム一体型LP」作成機能、さらに進んで、LP内にフォームへの入力内容を「内容確認」として表示することで、入力後の確認画面への遷移も省いた「確認画面スキップ」機能もあります。
 
これらの機能を掛け合わせることで、LPからワンクリックでの購入完了を実現することも可能です。
 
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