EFOとは?ユーザーが離脱する原因と14の改善策を徹底解説

Webサイトにおいて、入力フォームに遷移したユーザーが最終的に申込完了・商品購入に至る確率は高くなく、入力フォームからの離脱率が60~80%に達することもあります。せっかく購入意思を持ったユーザーを獲得できたにも関わらず、入力フォームの使い勝手が悪いことによってユーザーを離脱させてしまうのは非常に勿体ないため、入力フォームの問題点は早急に解決する必要があります。

今回は入力フォームの問題を解消する施策「EFO」について詳しく解説していきます。記事後半ではEFO実施時の注意点も解説しているため、自社の入力フォーム改善の参考にお役立てください。

EFOとは?

EFO(Entry Form Optimization)とは「入力フォーム最適化」を意味しています。あらゆる業界・業種でWebを通じた顧客獲得は一般化しており、その多くの過程でユーザーは入力フォーム・商品購入フォームを通過します。資料請求前や商品購入前に何らかのフォームを通過することはごく自然な行為ではありますが、ユーザーによっては「入力しづらい」「使い勝手が悪い」といった感想を抱き、入力フォーム・商品購入フォームから離脱することがあるのです。EFOとは、こうした入力フォーム・商品購入フォームにおけるユーザーのストレスを取り除き、より多くのコンバージョンを獲得するために行う施策となります。
 
とりわけEC事業における入力フォーム・商品購入フォームは、ユーザーからの注文発生(コンバージョン)に至る直前のステップであり、この工程でいかにユーザーを離脱させずに商品購入へと繋げられる「入力ストレスの少ないフォームを作成できるかどうか」が肝となります。工夫次第で入力フォーム・商品購入フォームにおけるユーザー離脱率を大きく下げることが可能なため、Web集客におけるコンバージョン改善の1つとして注目されています。

EFOを実施すべき理由

EFOを実施すべき理由は「ユーザーが入力フォームに到達したにも関わらず、離脱してしまう確率が高いため」です。業界・業種によって異なるため一概には言えませんが、入力フォーム・商品購入フォームに到達したユーザーの約60~80%が最終的な注文に至らずに離脱しています。入力フォーム・商品購入フォームにおける離脱率が高いWebサイトは、「競合他社に比べて集客数(アクセス数)こそ上回っているものの、実際の購入数(コンバージョン数)は少ない」といった状況に陥りやすくなるため、販売の機会損失を減らすためにも最適化していくことが重要になります。
 

また、EFOの施策によって入力フォーム・商品購入フォームの離脱率を改善することは、Webサイトへのアクセス数を増やす施策よりも、売上へのインパクトが大きくなります。
 

例えば、ECサイトに訪問したユーザー1,000人のうち200人が商品購入フォームに進み、40人が2,000円の商品を購入した場合、売上は80,000円になります(離脱率80%)。しかし1,000人のうち200人が商品購入フォームに進み、80人が2,000円の商品を購入した場合、売上は160,000円(離脱率60%)にも達します。仮に離脱率80%のままECサイトへの訪問者数を増やす施策を行った場合は、同じ売上160,000円を確保するために、2,000人のユーザーが必要な計算になってしまうため、単純計算で現状の倍のアクセスを集める労力をかけなければいけません。
 

そもそもユーザー集客には多額の広告費やコンテンツ作成費を投じているため、アクセスを増やすために広告費・コンテンツ作成費の予算を増やすと「CPA(顧客獲得単価)」が悪化する恐れがあります。したがって、売上改善のためのアクセス数増加の施策は、ECサイトに訪れたユーザーが注文に至る割合(転換率)を上げる施策よりも優先順位が低く、また入力フォームにおける離脱率を抑えるEFOの施策よりも優先順位が低いものと一般的に位置づけることが可能です。EFOの施策はそれぐらい売上改善へのインパクトを持っていると理解してよいでしょう。

入力フォームでユーザーが離脱する主な原因と14の改善策

入力フォーム・商品購入フォームでユーザーが離脱する主な原因は下記の通りです。
 

  • ・入力項目が多い
  • ・フォーム入力のステップが多い
  • ・ブラウザバックで入力内容がリセットされる
  • ・全角・半角の指定がある
  • ・ハイフンの入力指定がある
  • ・必須項目・任意項目の判別がつきにくい
  • ・フォーム内に別ページへの遷移リンクがある
  • ・各項目の入力例がない
  • ・住所の入力補助・自動入力がない
  • ・離脱時のポップアップ表示がない
  • ・画面表示がデバイスに最適化されていない
  • ・会員登録が必須になっている
  • ・エラー項目が明示されない
  • ・入力ステップが分からない

 
それぞれ入力フォーム・商品購入フォームにおける些細な事象ではありますが、ユーザーはこうした一つひとつのストレスが積み重なることによって離脱へと至ってしまいます。企業や商品・サービスによって入力フォーム・商品購入フォームの理想的な在り方は変化しますが、上記は離脱に繋がる主な原因として知られている項目になるため、自社サイトの入力フォーム・商品購入フォームを見直す際のチェックリストとしてご活用ください。
 

入力項目が多い
入力フォーム・商品購入フォームにおける入力項目が多いことによって、ユーザーの離脱率が高まってしまいます。申込や受注に際して、必要最低限のユーザー情報以外はなるべく入力項目に含めないよう工夫しましょう。
 

フォーム入力のステップが多い
フォームの入力項目が多いこととは別に、フォーム入力前後の画面遷移ステップが多いことでユーザーの離脱率が高まってしまいます。購入完了・申込完了までにいくつかの画面を遷移すること自体は問題ありませんが、画面の遷移数が多すぎないように注意しましょう。EFOを行う際は「なぜこの遷移数が必要なのか」「そもそも入力してもらう必要がある項目なのか」といった疑問を掘り下げていくことが重要です。
 

ブラウザバックで入力内容がリセットされる
ブラウザバックとは、文字通りユーザーが1つ前のページに戻る行為を指します。入力フォーム上のユーザー行動では、ブラウザバックによって前の画面に戻って入力内容を確認・修正することがありますが、その都度入力内容がリセットされてしまってはユーザーの入力の手間を省くことができません。中には「一度入力したのに再度入力するのは面倒」と感じ、入力フォームから離脱してしまうユーザーも出てくるのです。

 

自社サイトのEFOを行う際は「ブラウザバックによる入力内容のリセットを防ぐ仕組みを構築する」、あるいは「ブラウザバックを選択したユーザーにポップアップでリセットされる旨を表示する仕組みを採用する」のいずれかの方法を選択するとよいでしょう。ユーザーが1つ前に戻って入力内容を確認しなくても済むような簡略化したフォームを作成することも1つの改善策といえます。
 

全角・半角の指定がある
入力する文字に全角・半角の指定があることでユーザーの離脱を招くことがあります。ポイントとなるのは、全角・半角の指定が「いつユーザーに認識されるか」ということです。仮に全角・半角を指定する場合でも、入力項目ごとに注意書きを書いておけば、ユーザーは事前に全角・半角の指定を知ることができます。もし全ての項目に入力した後に、確認画面で全角・半角の指定があったことを知らされると、ユーザーは再度入力を行う必要があり、二度手間になってしまいます。ユーザーが申込・商品購入のためのフォーム入力を行っていることを考慮すると、全角・半角の指定はなるべく避けた方がよいのかもしれません。
 

ハイフンの入力指定がある
ハイフンの入力指定があることで、ユーザーの離脱を招くことがあります。基本的にハイフンの入力指定は「住所」と「電話番号」の2箇所になりますが、いずれも入力指定を確認画面等で知らされることによってユーザーはストレスを感じてしまいます。ハイフンの入力指定も、全角・半角の指定と合わせて入力時に気付くように表記してあげるのがポイントとなります。
 

必須項目・任意項目の判別がつきにくい
必須項目と任意項目のラベリングがされていないことによって、両者の判別がつきにくく、ユーザーの入力ストレスを増やしてしまう可能性があります。こちらも入力指定と同様に、入力時に判別がつくような表示を意識しましょう。
 

フォーム内に別ページへの遷移リンクがある
入力フォーム内に申込・商品購入とは直接関係のないページへのリンクがあった場合、ユーザーの離脱率を高めてしまっている場合があります。先述したようにユーザーは様々なストレスに晒されて入力を行っており、少しでもストレス・不安があると、一旦申込や購入を保留するための理由を探します。入力フォーム内の別ページへのリンクは、申込・購入を一旦保留したいユーザーにとって離脱するポイントとなるため、直接関係のないページへのリンクは設置しないよう注意してください。
 

各項目の入力例がない
各項目の入力例がないことにより、ユーザーが入力時に考え込む機会が増えてしまいます。申込・購入を検討しているユーザーは「申込・購入」という目的を早く達成したいと考えているため、入力フォームは必要な情報を最低限取得しつつも、なるべく入力ストレスがないように工夫する必要があります。「住所」や「備考欄」など、ユーザーが表記に関して迷ってしまう箇所は、入力例で書き方の案内を行うとよいでしょう。
 
住所の入力補助・自動入力がない
住所の入力補助機能がなかったり、郵便番号から住所を自動入力する機能がない場合には、ユーザーが入力にストレスを感じてしまい、そのまま離脱する可能性があります。商品購入時の住所入力など、当たり前に感じてしまう行為でもユーザーは面倒に感じてしまう可能性があることを覚えておきましょう。
 

離脱時のポップアップ表示がない
ブラウザバックの際や、入力フォームを閉じようとした場合に、ポップアップ表示がないことでユーザーの離脱率を高めてしまっている可能性があります。ユーザーを一度引き留めることによって離脱率を防げる可能性もあるため、離脱時のポップアップ表示も対策しておきましょう。
 

画面表示がデバイスに最適化されていない
スマートフォンの画面でフォーム入力を行っているユーザーに対し、PC版サイトの画面幅で表示してしまった場合、ユーザーはフォントの大きさや入力のしづらさに不満を感じて離脱してしまう恐れがあります。PCやスマートフォンなど複数のデバイスからのアクセスにも対応できるよう、レスポンシブWebデザインを取り入れるといった対策が必要です。
 

会員登録が必須になっている
申込・購入を希望するユーザーにとって、会員登録は必ずしも必要ではありません。会員登録を完了しなくても商品購入ができるような仕様に変更することで、ユーザーの離脱率を下げられる場合があります。会員登録は申込完了後や商品購入後にメールで通知するフローを採用するのもよいでしょう。
 

エラー項目が明示されない
入力フォームの確認画面においてエラー項目が明示されないことも、ユーザーの離脱率を高める原因となります。「エラーがあった項目は赤くマークアップ表示する」といった対応をとるか、もしくは「入力時にエラーを探知した場合はその場でマークアップして知らせる」といった対応を検討するとよいでしょう。
 

入力ステップが分からない
入力フォームが複数のステップにわたる場合、「入力ステップがどの段階にあるのか」が分からないことでユーザーの離脱率を高めてしまうことがあります。早くフォーム入力を完了させたいユーザーがいることを忘れず、入力フォームのステップを「1/3」「2/3」といった形で入力フォーム上部に表示して知らせることが離脱を防ぐポイントとなります。

EFO実行時の注意点

EFOを実行する際は下記の3つに注意して対策を進めてください。

  • ・EFO機能の優れたECカートシステムへ乗り換える
  • ・効果検証の体制を整える
  • ・EFO実施の最終的な目的を明確にする

EFO実施時のチェック項目は多岐にわたり、対応すべきポイントも広範囲にわたるため、「いかに効率的にEFOを実施するか」をまず考える必要があります。EFO機能の優れたECカートシステムへ乗り換えることは、EFOの作業を効率化する上で欠かせない工程といえます。
 
また、EFOは実施して終わりではなく、実際に効果があったかどうかを検証することが重要です。EFOを実施する目的を明確にし、継続的に施策を展開できる体制を構築していきましょう。

EFO機能の優れたECカートシステムへ乗り換える

入力フォームの改善項目は多岐にわたるため、一つずつ対策を講じていくと全て完了させるまでに多くの時間を要してしまいます。特にECサイトの運営では日々の業務が膨大なため、ツールやシステムの力をかりて作業の効率化を図ることがポイントになります。EFO実施時は、EFO機能の優れたECカートシステムへ乗り換えることを検討し、入力フォームの問題を一気に改善しましょう。

効果検証の体制を整える

作業の効率化を図るためにEFO機能の優れたECカートシステムへ乗り換えることは問題ありませんが、効果検証を行うための「レポーティング機能が未搭載」など、継続的な施策展開が難しいツール選定を行ってしまうと元も子もありません。入力フォームを改善したからといって満足するのではなく、実際に離脱率が下がっているのか、売上に貢献しているかどうか、といった視点で対策を進めていくことが重要です。

EFO実施の最終的な目的を明確にする

入力フォームの問題を解消して離脱率を下げた後、最終的にどんな目的を達成したいのかを明確にしておきましょう。EFOの施策は決して離脱率を下げることだけが目的ではなく、離脱率を下げて売上を増やしたり、顧客満足度の向上を図ったりする意図があります。自社のCRM/MAツールなどとも連携しながら、売上改善だけでなく、顧客一人ひとりの満足度向上も視野に入れて対策していきましょう。

まとめ|「侍カート」ならEFO・売上改善が簡単に実施できます

弊社FIDが提供している「侍カート」は継続率アップ施策を支援する機能を持つ「オールインワン型の通販ECプラットフォーム」。定期通販・D2Cの必勝フローを全て攻略できるECカートシステムとして、あらかじめ決めた間隔での自動購入処理を行う「定期購入機能」や、わずか2クリックで注文を完了でき、カゴ落ち防止にも役立つ「フォーム一体型LP機能」、購入直前に定期商品を訴求する「アップセル機能」など業界最多の「全548にも及ぶ機能」を搭載し、随時バージョンアップも実施している信頼性の高いECカートシステムです。
 
EFO機能としては以下のような機能があります。

  • ・ふりがな自動入力
  • ・入力成功サイン
  • ・残り項目数表示
  • ・必須項目の入力エラー背景表示
  • ・サブミットブロック
  • ・placeholder(入力例の表示)
  • ・focus時に表示するメッセージ

また侍カートに標準搭載されている「フォーム一体型LP」は、多いものでは5~6ステップを必要とするECサイトの入力フォームを、わずか2ステップで完了させることができます。商品LPと入力フォームが一体になっており、ユーザーがページを遷移する手間が省けるため、ページの応答速度が遅いことによるユーザーの離脱も防ぐことが可能です。
 
定期商品を効果的に訴求するための「アップセル機能」も標準搭載されており、購入完了直前の画面で「定期購入ならこれだけお得です」といった案内と同時に「定期購入変更ボタン」も表示させることができます。侍カートの導入だけで、入力フォームにおけるユーザーの離脱率を下げると同時に、アップセル機能で売上改善を図ることも可能です。
 
一度に効率的にEFO施策を実施したいEC事業者様は、ぜひ侍カートの導入をご検討ください。
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