ShopifyでのCRM|メリットや成功事例・おすすめのツール

ネットショップを開設できるECプラットフォーム「Shopify」には、Shopifyアプリと呼ばれる、手軽に拡張機能を実装できる仕組みが備わっています。EC事業で成功を収めるうえで、CRM(顧客関係管理)戦略は不可欠ですが、Shopifyアプリを活用してCRM施策を実施することで、売上改善や業務効率化につなげることも可能です。
 
本記事では、ShopifyにおけるCRM施策のメリットや実際の成功事例、これからCRM施策を始める人におすすめのCRMツールについて解説します。

Shopifyとは?

Shopifyは、ネットショップを構築・運用するためのECプラットフォームのひとつ。カナダ発祥のプラットフォームで、世界でもトップクラスのシェアを獲得しています。さまざまな業種・業態に対応した多様なテンプレートが用意されており、任意のテンプレートを選択するだけで、デザイン性に優れたネットショップを簡単に開設できます。
 
決済手段も豊富であり、クレジットカードなどの一般的なECサイトの決済手段の他にも、PayPalやAmazon Pay、Google Pay、携帯キャリア決済など、多くの手段に対応しています。
 
Shopifyはあくまでもネットショップを解説するためのサービスであり、CRM施策を実行して顧客との関係構築を促進し、売上をアップさせるためには、CRMツールを導入してShopifyと連携しながら運用することが望ましいといえます。

Shopifyと他のECカートの違い

Shopifyと他のECカートの大きな違いの一つが「Shopifyアプリストア」で提供されているアプリを追加することで、誰でも手軽にCRMツールを導入できる点です。
 
一般的にECストアでは、さまざまな事業者が提供しているCRMツールの中から自社に合ったものを選定し、運用のためにはECプラットフォームからデータを連携する必要があります。またECプラットフォームとCRMツールの組み合わせによっては、別途連携のための開発などが必要なケースもあります。
しかし、Shopifyの場合、難しい導入準備は不要で「Shopifyアプリストア」で提供されているアプリによって、簡単にツールが使えたり、簡単にデータ連携ができる場合が多いようです。

ShopifyでCRM施策を実施するメリット

CRMとは日本語で「顧客関係管理」と表され、顧客管理を通じて企業と顧客の関係構築を促進する考え方、またはそのためのシステムのことを指しています。ここでは、ShopifyでCRM施策を実施するメリットを解説します。
 
CRMについて具体的に知りたい方は、下記の記事もご参照ください。
関連:CRMとは?必要性と基本機能、効果が最大化する施策をご紹介

リピーターの獲得による売上の改善が見込める

ピーターを獲得するためには、CRMを通じて顧客一人ひとりの興味・関心に合わせたコンテンツを作成し、パーソナライズされた情報を提供する施策が必要不可欠です。
 
顧客情報を適切に管理し、過去に自社の商品を購入したことがある顧客へ再購入を促すようなCRM施策を実施することで、顧客満足度の向上や顧客体験価値の充実を図り、リピーターの獲得につなげられます。

顧客情報や取引履歴などを効率的に管理できる

CRM施策を行うことで、顧客情報や取引履歴などを効率的に管理でき、業務効率化や顧客ロイヤルティの向上を実現できます。
 
CRMを導入せずに過去の顧客情報や取引履歴を管理するためには、紙やエクセルなどの煩雑な管理が必要になります。データの抜け漏れが生じるリスクも高く、ずさんな管理が常態化すれば、かえって顧客に不便を強いる結果にもなりかねません。
 
CRMを導入すれば、顧客情報を自動で収集し一元管理できるため、管理の効率化や正確性の向上が期待できます。

データに基づいた施策実施・検証ができる

CRM施策の実施によって、データに基づいた施策実施・検証が可能になります。顧客情報や購買データを収集せずにマーケティングを展開しようとすると、担当者の勘や経験に頼った施策を打ち出さざるを得なくなり、場合によっては大きな失敗につながるリスクもあります。
 
CRMを通して顧客情報や購買データを収集・分析し、具体的な数値に基づいた施策を展開し、効果測定の結果を見ながら改善を繰り返すことで、施策の効果を最大限に高められます。

ShopifyでCRM施策を実施した事例

Shopifyで実現できるCRM施策の事例として、カゴ落ち対策によるCVR向上や、LINE公式アカウントとの連携によるクリック率の改善などが挙げられます。ここでは、2つの事例の概要や施策を紹介します。

カゴ落ち対策で高いCVRを実現した事例

あるアパレルD2Cブランドでは、カゴ落ち対策としてステップメールの配信を実施しました。
 
ステップメールとは、商品購入や資料請求などを起点に、事前に用意した複数のメールを設定したシナリオに沿って順番に配信するメールのことを指します。
 
この事例では、カゴ落ちした顧客に対して、1時間後、24時間後、3日後にステップメールを配信しました。これらのステップメールでは平均CVRが約25%と、カゴ落ち顧客の購入を促進することに成功しました。

LINE公式アカウントと連携した施策でクリック率を上げた事例

あるコスメブランドでは、LINE公式アカウントとCRMを連携し、クリック率を高めるためのCRM施策を展開しました。
 
LINEの「友だち」に登録しているユーザー限定のお得なキャンペーンを開催したり、LINE限定で配信されるお得な情報を提供したりすることで、400万人を超える友だちを増やし、より多くのユーザーを獲得しました。「LINEに登録した方が自分にとって利益がある」とユーザーに判断してもらい、より多くの顧客を獲得した事例といえるでしょう。
 
この膨大な友だち情報を活かして積極的に情報発信を続けた結果、メルマガを運用していたときと比べてクリック率が2倍以上に向上し、LINE経由で商品を購入したユーザーの顧客単価は5%弱アップしています。

ShopifyでCRM施策を実施する手順

ShopifyでCRM施策を実施する手順として、自社の現状を把握し、顧客をセグメントに分類した後、ターゲットへの施策検討を行った上で実行・管理・検証を行うのが一般的です。ここでは、4つの手順について具体的に解説します。

1.Shopify連携できるCRMツールの導入

Shopify単体では、CRM施策を実施することが難しいため、まずShopifyでCRM施策を実施するためのCRMツールを導入しましょう。
 
「Shopifyアプリストア」には、CRMツールと連携できるアプリケーションが多数公開されています。まずはShopifyアプリストアで連携アプリなどが公開されているCRMツールなどを選んでみてはいかがでしょう?
おすすめのツールは後述します。

2.現状の把握

Shopifyを活用したCRM施策を実施する前に、まずは自社の現状把握を行う必要があります。これまでに蓄積してきたデータに加えて、最新のデータを集約し、自社が運用しているネットショップの現状を明らかにしましょう。
 
CRM施策によってどのような課題を解決するのかを明確にしておかなければ、より有効な施策を打ち出すことは難しくなり、十分な効果が現れなかったり、費用対効果が低下したりする可能性があります。
 
Shopifyストア分析では、各種のレポートを確認することができます。ベーシックプランでも集客分析や行動分析ができますし、スタンダードプランであればほぼすべてのレポートが閲覧可能です。

3.顧客をセグメントに分類

自社の最新データが出揃い、現状把握を済ませたら、データを特定の属性に基づいたセグメントに分類します。セグメントの分類方法は次項の施策検討にも大きく影響を及ぼすため、1パターンだけでなく、複数のパターンを検討するとよいでしょう。
 
例えばShopifyでは、管理画面の顧客管理から、顧客を「リピーター」「カゴ落ち」などのセグメントに分けることができます。さらに、自身で「顧客タグ」を設定して、さらに自社に合ったセグメントに分類して管理することもできます。
 
セグメントの分類方法としては、年齢や性別などによって分類される「人口動態変数」や、地域・都市・人口など地理的な要素で分類される「地理的変数」などがあります。また、時間帯や曜日などの顧客の行動によって分類される「行動変数」、顧客のライフスタイルや価値観によって分類される「心理的変数」などもしばしば活用されています。
 
ただ、分類できる顧客セグメントの種類は、使用するCRMツールによって異なります。自社にとって重要なセグメントの切り分け方ができるのか、もCRMツールを選ぶ際は考慮しましょう。

4.ターゲットへの施策検討

セグメントの分類が完了したら、ターゲット別の具体的な施策を検討していきます。さまざまなアイディアを出し合いながら、各セグメントにとって最も効果が期待できる施策はどのようなものなのかを慎重に検討し、決定していきましょう。
 
ターゲットへの施策を検討する際の注意点としては、Shopifyや既存のCRMツールでできる施策に固執せずに、なるべく網羅的に施策を検討することです。
 
例えば、郵送DMを行うことで売上を増加できる可能性があるにも関わらず、既存のツールで実施できないからと選択肢から外すのは機会損失につながります。まずはなるべく網羅的に施策を挙げたうえで、実施する施策に優先順位をつけていきましょう。
 
なお、前項で行ったセグメントの分類作業によっては、適した施策が見つからないケースもあります。行き詰まった場合は、一度セグメントの分類まで手順を戻し、他の分類方法を検討するのも選択肢のひとつです。

5.施策の実行・管理・検証

ターゲットへの施策が決まったら、CRMツールを活用しながら実際に施策を実行・管理します。実行した施策は定期的に効果測定を行いながら、施策の影響でどの程度数値が変化していくのかを見極めつつ、改善を重ねてさらに洗練された施策へと進化させていくことが重要です。
 
Shopifyでは、サイトへの流入経路を含め、サイトにアクセスした瞬間からの数値を計測することはできますが、CRM施策として実行することの多い、各種メッセージツールの数値を分析することはできません。メッセージの到達率や開封率、クリック率はどれほどなのかなど、サイトに到達する前の数値はCRMツールと連携することで計測が可能になります。
 
効果測定を通して、セグメントの分類方法が適切か、それぞれのターゲットへの施策は妥当かを判断し、場合によってはセグメントの分類方法を見直したり、ターゲットへの施策を大きく転換させたりする判断も必要になります。

ShopifyでCRM施策を実施する際のポイント

ShopifyでCRM施策を実施する際は、施策ごとに検証したい仮説を明確にした上で、施策を実行管理するための指標を設定し、管理コストにも注意を払う必要があります。ここでは、3つのポイントについて詳しく解説します。

施策ごとに検証したい仮説を明確にする

ShopifyでCRM施策を実施する際は、「〇〇という施策を実行したら、△△という結果が出るだろう」という仮説を明確にした上で取り組むことが重要です。仮説を明確にしなければ、施策の効果が十分に表れているのかを判断できず、漫然と効果の低い施策に取り組み続けてしまうおそれがあるためです。
 
仮説を立て、その仮説を検証し、次回の施策に活かすためのPDCAサイクルを回し続けることで、仮説構築の精度を高められます。

施策を実行管理するための指標を設定する

施策を正しく実行できているかを検証するためには、適切な指標を設定し、その指標に照らし合わせて実行できているかどうかを判断する必要があります。
 
例えば「3か月以内にCVRを3%向上させる」という目標を設定したときに、その目標を達成するために「これまで2週間に1回配信していたメルマガを、1週間に1回配信に切り替える」などの施策を行うように指標を設定します。その後、その指標が守られているかを定期的に判断しながら、施策の実行管理を行います。

管理コストが上がりすぎないよう注意する

ShopifyのCRM施策をチャネルの数だけ立ち上げると、応対の手間がかかるだけでなく、管理コストが膨らみすぎて費用対効果が著しく低下するおそれがあります。問い合わせ対応の抜け漏れやメールの配信もれなどが発生するリスクも高まるため、かえって顧客満足度が低下することにもなりかねません。
 
複数チャネルを同時に管理したい場合は、一つひとつのチャネルを個別で管理するのではなく、全てのチャネルを一元管理できるツールの導入をおすすめします。

ShopifyでのCRM施策の推進におすすめのツール

ShopifyでCRM施策を推進するなら、CRM施策に特化したツールの導入が適しています。ここでは、これからCRM施策を始めたいとお考えの方のために、Shopifyと各CRMツールを連携できる8種類のおすすめアプリについて、特徴やメリットを紹介します。

MOTENASU

MOTENASUは、株式会社FIDが提供しているCRMツールです。高性能なフォーム機能や、メルマガ・SMS・DMなど、複数のチャネルを統合的に管理し、顧客管理を手厚くサポートできます。
 
住所や電話番号、性別、年齢など基本的な会員情報だけでなく、過去の購買データや顧客の行動履歴、配信済みの広告測定データなど、ストア上のあらゆる情報を統合的に管理・分析することが可能です。分析したデータに基づくステップ配信やシナリオ配信にも対応しており、複雑な条件分岐による複数のシナリオ分岐によって、顧客にとって最も適したタイミングでのアプローチを実現します。
 
One to Oneマーケティングを実現できるCRMとして、配信対象の顧客一人ひとりの購買意欲を刺激するコンテンツを作成するとともに、自動配信機能を駆使して業務効率化を図ります。「測定コード」と呼ばれるコードを発行すれば、流入経路や広告媒体別にデータ分析を行うことも可能です。
 
エンジニアによる複雑な導入作業は不要で、Shopifyアプリストアで配布している無料アプリで、Shopifyでの受注データ等を連携することができます。現在利用している基幹システムなどと連携させるだけですぐに利用を開始できるため、「できるだけ早くCRM施策を始めたい」という希望をお持ちの方にもおすすめです。

Shopify Inbox

Shopify Inboxは、Shopifyの公式アカウントが提供しているアプリです。Shopifyで作成したECストア上のチャット機能を管理可能で、数クリックでチャット画面をカスタマイズできる柔軟性も魅力的です。
 
FacebookやInstagramなどのSNSと連携し、顧客とのチャットをShopify Inbox上でまとめて管理しつつ、メッセージの自動分類機能を活用して売上につながりそうなメッセージを簡単に抽出し、顧客ニーズを捉える機能も利用できます。

Shopify メール

Shopifyメールも、Shopify公式アカウントが提供しているアプリのひとつです。メール配信機能を持ったアプリであり、管理画面から数回のクリックだけで簡単にショップからのメールを読者へ向けて配信できます。
 
既に運用中のストアからロゴや商品画像、説明、価格、URLなどを自動的に引用できるため、本文を作成するための手間を削減可能です。セグメント配信にも対応しており、セグメント別に効果的なメールを送り分けることもできます。

Shopify Flow

Shopify Flowは、Shopifyの公式アカウントが提供している、様々な業務を自動化できるアプリです。Shopify上での顧客の行動をトリガーに、ワークフローを設定することができます。

具体的には、以下のような設定が可能です。

  • ・10,000円以上購入した顧客に対して、「VIP」の顧客タグを設定する
  • ・特定商品を購入した顧客に対して、クーポンを送付する
  • ・カゴ落ちした顧客にメッセージを送付する

ワークフローは自身でカスタマイズすることも可能ですが、よく利用されるワークフローのテンプレートが100種類以上あるため、導入も簡単です。
 
他のCRMツールと連携したワークフローも設定可能なため、他のアプリと併せて追加することを推奨します。

HubSpot CRM

HubSpot CRMは、HubSpotが提供しているCRMツールです。ShopifyとHubSpotを連携して、顧客情報や商品情報、購買情報などを管理することができます。
 
カゴ落ち対策のためのメール作成機能や、コンテンツ内の最適なCTA配置など、データに基づいて売上を向上させるためのさまざまなマーケティング機能を利用可能です。ワークフロー機能を活用することで、これまで手動で行ってきたマーケティング施策を自動化できます。
 
Hubspot CRMもShopifyアプリストアで提供されているアプリを利用することで、簡単に連携可能です。

チャネルトーク

チャネルトークは、Channel Corp.が提供しているCRMツールです。「実店舗のような購買体験をECで実現できる」をコンセプトに開発された接客チャットツールで、Shopifyアプリストアで提供されているアプリを利用すると、Shopifyで運用中のストアにチャット窓口を簡単に設置できます。
 
チャット窓口ではShopifyに蓄積されている会員情報や購買履歴、カート内情報などが自動的に連携されるため、対応中に顧客情報を参照しながら最適な対応を行えます。シナリオ型チャットボットとして運用可能であり、事前にシナリオを登録しておくことで、対応の大半について自動化を実現可能です。

CRM PLUS on LINE

CRM PLUS on LINEは株式会社ソーシャルPLUSが提供しているアプリです。LINE公式アカウントをShopifyで運用中のストアと連携することができます。
 
連携することで、Shopify上の顧客・購買データを活用してメッセージ配信することができます。例えば、Shopifyの顧客タグで配信対象を絞り込んでメッセージを送付したり、Shopifyのカゴ落ちメールと併せてLINEメッセージを自動配信したりすることも可能です。

Shopifyを活用したCRM施策で収益改善しよう

Shopifyを利用したネットショップの売上を拡大するためには、CRMツールを導入してCRM施策を展開し、リピーターの獲得や各種データの収集・分析を行うことが重要です。

CRM施策の実施時は、施策ごとに検証したい仮説を明確にした上で、実行管理のための指標を設定し、定期的に効果測定を行いながら施策の精度を高めていきましょう。今回紹介したCRMツールの導入も視野に入れて、効率的にCRM施策を展開していくことをおすすめします。

Shopifyアプリストアで連携アプリが提供されている「MOTENASU」はメールやSMS配信、郵送DM、LINEと幅広いチャネルに対応しています。これらのデータを一元管理してマーケティング施策を実行することで、さらなる効果が見込めます。

現在、Shopifyを利用してECを運営していて、これからCRM施策を本格的に実施していきたい方は、ShopifyとMOTENASUの導入をおすすめします。MOTENASUについては、以下のサービスページで詳細を説明しているので、ぜひご覧ください。

▶「MOTENASUのサービス詳細

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