Warning: Undefined array key 0 in /wp-content/themes/fid/single-blogs.php on line 8 CRM/MAのツールを契約、導入する際に確認するべき項目とは? - 「オンオフ融合マーケティング」戦略室|FID | 「オンオフ融合マーケティング」戦略室|FID

 

 

CRM/MAのツールを契約、導入する際に確認するべき項目とは?

今回は、“CRM/MAのツールを契約、導入する際に確認すべき項目”について、“オンライン事業の立上げに伴う統合型CRM/MAの契約と導入”を念頭に、以下の目次に従い、“出発点を確認し、目的地に向かうルートと手順についての確認”という形で概説します。

はじめに

EC市場の一層の拡大が確実視されている中、2020年3月以降、新型コロナウイルスの世界的な蔓延・感染拡大を契機に、消費者行動パターンのデジタル化が加速しています。
こうした状況下、経営トップから、“店舗販売だけでなく、デジタルマーケティングを利用し販売・売上げを拡大せよ”との命題に直面し苦慮されている方が多いかと推測しています。
回答として、“グローバルで実績のあるMAシステムの導入”を提案したとしても、ほぼ失敗するはずです。
CRMやMAシステムの導入における失敗原因の一つに、“目的が不明確である”という点が挙げられます。この場合の目的とは、“システムの機能を動かす上で必要となる設定条件・データー等を用意する“と読み替え、最低でも以下の達成となります。

• 機能の選択:システムに用意されている機能のうち、どの機能を使うか
• 稼働の使用目的:選択された機能をどのように、誰を対象にどのタイミングで使うか
• 必要となる設定・データ:稼働させるのに必要となる情報・データーは準備できるか
• ユーザー・管理者:機能別のユーザーリスト、管理者リストは特定できるか
• システム変更の必要性:既存のシステムを含め、カスタマイズ等、変更の必要はあるか

統合型CRM/MA導入の契約を行う前に、このシステム上の目的に到達できるか、その難易度を含め様々な確認が必要となります。まず、出発点として現状がどうなっているか、As-Is分析による現状の確認作業が必要です。

As-Is分析/現状プロセスの確認作業

As-Is分析のスコープですが、統合型CRM/MAの導入により影響を受ける営業活動とマーケティング活動を中心に行います。

主たる活動の区分け

過度な詳細化は“木を見て森を見ず”となりますので、“代表的・特徴的な区分“でグルーピングすることをお勧めします。

a. “企業から顧客へのコミュニケーションにおける区分け” の場合、営業やマーケティング部門とその内容を確認する必要があります。その際、使用しているコミュニケーションの媒体(メディア)も確認して下さい。
次のようなイメージです。
• 顧客への告知:HPを利用し、企業や商品の紹介を行う。対象とする顧客層は広く、One-To=Oneマーケティングの要素は少ない。
• プロモーション・新商品の紹介:Emailを使い、特定顧客層あるいはセグメントに対して行う。One-To-One的なコンテンツとなる。

b. “顧客サイドから企業へのコミュニケーションにおける区分け” の場合、商品開発で参考となる消費者の嗜好分析や問合せはそのように入手できるか、営業・マーケティング部門と確認する一方で、コンテンツの修正はどのように行えるかなども確認した方がいいと思います。

As-Is分析マトリックスの作成

営業・マーケティング部門における現状の確認作業の一環として、以下の項目間の関連性を示すマトリックスのようなものを作り、プロセスの外観を可視化します。
• 商品区分と商品名
• ターゲットとなる個客区分
• セグメント情報
• マーケティングする際の媒体
• コンテンツ案・One-To-One的内容の程度
• 担当
• コメント
例えば、次のようなケースを仮定します。
• 商品区分Aに属する商品ア)の宣伝・勧誘の場合
• 商品区分Aのターゲットはスリーピング顧客でセグメントは30代男性
• スリーピング顧客なので準One-To-One的な印象を受け手に与えるコンテンツ
• 特別セールス期間の一環
• マーケティング部門がマクロなどを利用しEmailで配信
この情報ベースに以下のような表を作成します。

このAs-Is分析を行っていくと、営業・マーケティング部門が担当としてOne-To-One的なアプローチをすべきメインの顧客区分が明確になるはずです。また、新設のオンライン事業部の担当範囲となる顧客区分とデジタルマーケティングの手法について線引きが明確になるはずです。

実際の項目ですが、統合型CRM/MAの設定の際に必要となるポイントをベンダーから取得して下さい。

現状について理解した上で、オンライン事業部のデジタルマーケティング活動のスコープについて営業・マーケティング部門と確認します。確認事項は、上記のAs-Is分析の変更ないしは追加分として文書化・可視化します。

To-Be提案/デジタルマーケティングの活動スコープの確認

As-Is分析の結果として、営業・マーケティング部門との間でオンライン事業部の活動範囲・手法について基本的な合意を行い、マネージメントに対する提案・確認が必要となります。
その提案書の一部としてTo-Be提案を利用します。

As-Is分析への変更

To-Be提案のスコープですが、統合型CRM/MAの導入により影響を受ける箇所をAs-Is分析で作成したマトリックスの変更という形で文書化・可視化します。
例えば、上記のケースの場合オンライン事業部が統合型CRM/MAの設定と機能を利用し処理すると仮定します。
• 商品区分Aに属する商品ア)の宣伝・勧誘の場合
• 商品区分Aのターゲットはスリーピング顧客でセグメントは30代男性
• スリーピング顧客なので準One-To-One的な印象を受け手に感じて貰えるような“統合型CRM/MA”に登録済みのコンテンツ
• 特別セールス期間の一環として
• オンライン事業部が統合型CRM/MA のEmailで配信
この情報ベースに下のような変更表を作成します。

追加プロセス

As-Is分析には無かったプロセスは別途追加する必要があります。
• 設定項目の定期的検証・修正
• コンテンツ内容の定期的検証・修正方法
• HPからの履歴データー等の取込みと分析方法
• 顧客データーからの属性区分・セグメント情報の取込み方法
• その他

統合型CRM/MA導入のプロジェクトの基本方針・概要の確認

プロジェクトの進め方に関する基本方針について、マネージメント、営業・マーケティング部門と確認・協議した上で、プロジェクトプランの概要を作成します。
プロジェクトの実現性を高める上で、契約予定のベンダー(システムパートナー)ともすり合わせを行う必要があります。
4.1 プロジェクトプランの概要作成
例えば以下のようなものを作成します。
• プロジェクトの期間を約1年間とする。
• プロジェクトメンバーと体制はXXXとする
• 3つのフェーズに分け以下のような目標の設定を行う(あくまでも例示)。
第一フェーズにおける目標
テスト用の統合型CRM/MA上で、Sleeping顧客に対する旧モデルのセールスプロモションをシミュレーションし、効果の検証方法を検討する。
第二フェーズにおける目標
実際に統合型CRM/MA上で、一部のSleeping顧客に対する旧モデルのセールスプロモションを実施し、効果を検証しレポートする。
テスト用の統合型CRM/MA上で、HPを訪問したインタネットユーザーに対するセールスプロモション的なコンテンツの一斉配信をシミュレーションし、効果の検証方法を検討する。
プロセス上及びシステム上、ボトルネックとなり得る部分を洗い出し、対策をマネージメントに提案する。
第三フェーズにおける目標
本番環境で、Sleeping顧客とインタネットユーザーに対する旧モデルのセールスプロモション的なコンテンツの一斉配信を実施し、効果を検証しレポートする。
対象を広げていく。

マネージメントとの最終確認事項/基本的アプローチ

統合型CRM/MAの契約締結と導入に先立ち、マネージメント、営業・マーケティング部門とプロジェクト全体について最終確認を行う必要があります。
特に、CRM/MAの導入には失敗するケースが多いことから、基本的なアプローチについて以下の観点から確認を行います。
• 統合的CRM/MAをベースにした具体的かつ限定的な導入目的の設定
• One-To-Oneマーケティングや最優良顧客への営業活動と線引きの明確化
• 定期的な効果分析・検証・修正作業の実施
• 周辺システムとのある程度のシステム統合の検討
• 専任スタッフやITスタッフあるいはシステムパートナーの確保
• 成功体験を社員全員で共有し、CRM/MAのカバレッジの拡大の検討

プロジェクトメンバー及び主要ユーザーとの確認事項

プロジェクトのメンバー、主要ユーザー(並びにシステムパートナーであるベンダー)と次の点を事前に確認します。
• プロジェクトプランの概要
• 目的・スケジュール
• 役割分担・担当としての作業
• マイルストーン
• 進捗状況の確認と報告内容

ベンダーとの確認事項

いくつかのベンダーに対し、To-Be提案に基づいた要件を提示し、以下を確認できるようプレゼンテーションを依頼します。
• To-Be提案に基づいた要件の実現可能性
• 費用の概算
• 期間
• アプローチの方法
• プロジェクト期間中のサポート体制
• プロジェクト後のサポート体制
o 問題が起こった時、すぐに会社に来れるのか?
o それとも全て電話か?
ベンダーサイドから見て、自社はOne-To-Themとなるか、One-To-Oneとなるか、確認する必要があります。システムパートナーとしてのベンダーの選択基準として、システムの機能や実績も重要ですが、One-To-One顧客となるかどうかは、プロジェクトを成功する上で極めて重要です。

留意点とまとめ

テーマである“事前に確認すべき項目”について、統合型CRM/MA導入に限定し、プロジェクトマネージメント的な観点から概説しました。As-Is分析の際に以下の点も考慮し、全体の影響・ボトルネックの有無の確認も重要で、To-Be提案に反映する必要がある点、また、システムパートナーからの助言の重要性につき、留意が必要です。
• 発注から配送に至る全てのプロセス
• プロセス毎にシステム及びデーターの流れをマッピングしたシステム相関図
• 特にHPでの検索履歴データーや顧客データベースとの互換性・アップロードの方法
• その他

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