F2転換率をメールで上げる方法|顧客情報の活用法や成功事例

自社の商品やサービスの売上を伸ばすには、新規顧客の獲得はもちろん、リピーターを増やす必要があります。そのため、マーケティング施策において2回目の購入を表す「F2転換」は特に重要な指標のひとつです。

 

F2転換率の向上には、初回購入後の継続の後押しとなる「フォローアップメール」が特に大きな役割を果たします。

そこで本記事では、F2転換率をメール施策で向上させたいと考えている方に向けて、F2転換の考え方や基本情報、F2転換率をメールで上げる方法について詳しく解説します。

後半では、顧客情報の活用法や実際の成功事例についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

F2転換とは

F2転換とは、「新規顧客がリピートで2回目の購入を行ったこと」を意味します。「F2」は「Frequency(頻度)」の「F」と、購入回数の「2」を組み合わせたもので、仮にF3なら3回目の購入、F4なら4回目の購入を表すことになります。
 
また、初回購入を行った新規顧客のうち2回目の購入に到達した割合、つまり「リピート率」のことを「F2転換率」といいます。

F2転換にメール配信が重要な理由

F2転換率を上げるためには、メール配信が重要です。

F2転換の難易度は扱う商材やサービスによって異なりますが、何かしらのきっかけがあると2回目の購入へ繋がりやすくなります。

例えば、2回目購入者向けのクーポンや商材PRなどのメール配信を行うことで購入を促進できるでしょう。

メールを配信することで、1回の購入で再購入の予定がなかったユーザーに2回目の購入のきっかけを作ることができます。

F2転換施策におけるメールの種類

続いて、F2転換施策で主に使われるメールの2つの種類について解説します。

  • ・フォローメール(ステップメール)
  • ・メールマガジン

それぞれについて見ていきましょう。

フォローメール(ステップメール)

まずF2転換によく活用されやすいのが、初回購入後のフォローメールです。購入後の顧客を気遣い、次のF2転換へ繋げるための非常に重要なメールです。

 

フォローメールは一般的に、ある時点を起点として組み立てたスケジュールに沿って順次配信する「ステップメール」で送付することが多いです。

ステップメールを自動配信する機能のあるツールを使用すれば、例えば配達完了メールを配信後、一定時間を置いてフォローメールを自動配信するといったことが可能になります。

 

 
【フォローメールの例文】
タイトル:【30%OFFクーポンプレゼント!】お届け済み商品の感想をお待ちしております
 
本文:
〇〇様
 
先日は▲▲をご購入いただきありがとうございました。
お届けの商品にはご満足いただけましたでしょうか?
 
もしよろしければ、商品の感想やご意見などをお聞かせください。
 
レビューの投稿は以下リンクより行っていただけます。
<URL>
 
X月XX日までに商品レビューを投稿いただくと、
次回以降のご購入にご利用いただける30%OFFのクーポンをもれなく差し上げます。
この機会に、ぜひご協力いただけますと幸いです。
 
またのご利用を心よりお待ちしております。
 

 

メールマガジン

メールマガジンとは、購入済み顧客に対して商材に関連した情報発信を行う、コミュニケーション手法のひとつです。購入時に登録されたメールアドレスへ定期的にメール配信を行うことで、顧客との信頼関係を徐々に構築する狙いもあります。

例えば、新商品が出た際に休眠顧客にメール配信することで、掘り起こし・F2転換できる可能性があるため、メールマガジンはF2転換に有効な施策のひとつといえます。

F2転換のメール施策で指標にすべきデータ

続いて、F2転換のメール施策で指標にすべきデータを解説していきます。

  • ・到達率
  • ・開封率
  • ・CTR(クリック率)
  • ・CVR(コンバージョン率)

それぞれ詳しく見ていきましょう。

到達率

「到達率」とは、配信されたメールのうち、その宛先に届いた割合のことです。メール施策の指標というと開封率やリンクのクリック率に目を向けがちですが、そもそも配信したメールがアドレスに届いていない可能性も考慮しておく必要があります。
 
仮に、到達率が低いまま何度も一斉配信を行うとスパム判定を受けやすくなるため注意しましょう。そのような場合は早めに原因を割り出し、無効なアドレスを排除したり、送信ドメインの認証を行ったりするなど、改善対応が必要となります。

開封率

「開封率」とは、配信されたメールのうち、そのメールが開封された割合のことです。せっかくメールが宛先に到達しても、開封されなければリンククリックやコンバージョンに繋がらないため、開封率はメール施策の指標の中でも特に重要な項目です。
 
開封率を上げるための施策としては、件名やプリヘッダーの工夫、開封されやすい時間帯を狙った配信などが有効です。F2転換のメールにおいても、極端に商材PRだとわかるようなメールは避けることがポイントです。例えば先に紹介したクーポン付きメール等のように、初回購入済みの顧客に開封するメリットを感じてもらえるような件名を心がけると良いでしょう。

CTR(クリック率)

「CTR(クリック率)」とは、配信されたメールのうち、メール内のリンクがクリックされた割合のことです。リピート購入を目的としたF2転換のメール施策では、商材リンクへ飛んでもらうことは目標達成に向けた重要なステップの一つです。
 
施策を始めたばかりの頃は思うような結果が得られないこともあるかもしれませんが、重要なのは、CTR(クリック率)を参考に顧客の反応を測定しながらメールの内容をブラッシュアップしていくことです。
 
F2転換の際は、自社の商品のことを利用しており、まだ購買履歴がないユーザーよりも商品・自社理解があると考えられます。その際に、冗長なコンテンツやリード文を送ってしまうと、最後まで読み進めてもらえない可能性が高くなります。そのため、F2転換の場合は、できるだけ簡潔に伝えたい内容をまとめることを意識すると良いでしょう。

CVR(コンバージョン率)

CVR(コンバージョン率)とは、配信されたメールのうち、施策の成果を達成した割合のことを指します。つまり、F2転換を目的としたメール施策であれば、配信されたメールからサイトに流入し、最終的に購入いただいた=F2転換した割合を指すことになります。
 
CTR(クリック率)率が高いのにCVR(コンバージョン率)が低い場合は、紹介している商材が探しづらかったり、メールコンテンツの内容と遷移先がズレていたりする可能性等が考えられます。
 
例えば、初回購入済みの顧客に配信するメールでは、初回購入者と同じ商品紹介のパートからではなく、入力フォームにセクションに遷移するなど、CVRを高めるための施策を実施しましょう。

F2転換に有効な顧客データの分析と活用

続いて、F2転換に有効な顧客データの分析とその活用方法について解説します。

  • ・シーケンシャルパターン
  • ・RFM分析

それぞれ詳しく見ていきましょう。

シーケンシャルパターン

購買データの分析から、「Aを初回購入したユーザーは次にBを購入する傾向にある」というような購買順序パターンを見出せることがあります。このようなパターンのことを、「シーケンシャルパターン」といいます。
 
例えば、Amazonで何かの商品を注文しようとすると「この商品を買った人は、こちらの商品も一緒に買っています」という表示がされることがありますが、これはシークエンシャルパターンを活用したマーケティング手法の最たる例の一つです。
 
F2転換を目的にメール配信する際も、シークエンシャルパターンを活用して初回購入の関連商品をおすすめすることで成果を狙えます。

RFM分析

RFM分析とは、「Recency(最新購入日)」、「Frequency(購入回数)」、「Monetary(累計購買金額)」の3つの単語の頭文字を取ったものです。
 
F2転換メールなら、「Recency(最新購入日)」と「Frequency(購入回数)」のデータから、初回購入者が次に購入する可能性の高いタイミングを割り出し、F2転換するためのメールを配信するといった手法は有効でしょう。
 
他にも同様に、定期購入の提案や、「Monetary(累計購買金額)」を利用すれば優待プログラムへの招待の基準としても活用できます。

F2転換率を上げるメールのポイント

ここからは、F2転換率を上げるために押さえておきたいメール配信のポイントについて解説していきます。

  • ・内容と伝え方
  • ・配信するタイミング
  • ・クーポン発行

それぞれについて見ていきましょう。

内容と伝え方

まず気をつけたいのは、メールの内容と伝え方です。F2転換では、特に初回購入後のフォローアップメールが重要になります。

顧客にとって興味のないメールを送り続けると迷惑メールやスパムメールと変わらないため、対象顧客の年齢や嗜好、心理状態にあわせた内容と伝え方で興味を引き、施策の効果を高めていくことが大切です。

不特定多数に向けて送っているのではなく、「今回購入してくれたあなた」というように、紹介購入した自分に対して特別な情報を発信しているのだと感じてもらう演出も有効です。

配信するタイミング

内容と同様に、配信するタイミングも重要です。一般的に、2回目の購入率は初回購入から2ヶ月が経過してしまうと大きく低下するといわれています。

例えば使い切りの製品なら初回購入分の商品を使い終えるタイミング、期限付きの商材であれば有効期限が切れるタイミングなど、顧客がリピートや継続を検討し始めるタイミングに合わせてフォローアップの配信を行うことも有効でしょう。

先ほど紹介した、RFM分析した結果を踏まえて配信タイミングを分析して、最適なタイミングを探っていきましょう。

クーポン発行

F2転換には、クーポン発行も有効です。初回購入では購入意欲を高めるためにお得なキャンペーンなどの施策をしているケースが多いため、その分2回目購入へのハードルは上がりやすくなります。そこで、2回目購入へのアプローチとしてクーポンを配信することで、継続購入を促せる可能性があります。

とはいえ、単に配布するだけでは収益低下に繋がってしまう場合もあるので、購入を迷っている顧客など、購入の後押しが必要な層を見極めて属性タイプごとに配信を行うことが重要です。

メールを使ったF2転換率の向上事例

最後に、メールを使ったF2転換率の向上事例をご紹介します。これからF2転換のメール施策を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

休眠顧客の掘り起こしでF2転換率が約5%向上

初回購入後に非アクティブな状況にあった「休眠顧客」の掘り起こしで、F2転換率を約5%改善した事例があります。

ある化粧品会社では、初回購入で季節ものの商品が売れることが多く、その後のリピート購入に伸び悩んでいました。そこで、CRMデータを活用で判明した「2回目に購入されやすいアイテム」をピックアップし、「初回購入後のF2転換が起こりやすいタイミング」を狙って商品の訴求メールを配信することで、非アクティブユーザーのアクティブ化が実現されました。

ECと店舗を横断した分析と施策でF2転換率約10%向上

あるアパレル企業では、ECチャネルと店舗チャネルを横断した分析と施策を行った結果、メール経由でのF2転換率が約10%向上しました。

これには、CRMツールの導入が大きく影響しました。以前から使用していた顧客管理ASPシステムと連携し、F2転換の歩留まり分析や購買履歴を基にしたおすすめ商品メールの配信、複数チャネルを組み合わせたシナリオ配信などの施策を実施しました。

このように、CRMデータを活用したメール配信は、ユーザーの心理状態や状況に応じた訴求から効果を得やすいことがわかるかと思います。

まとめ

今回は、F2転換率をメール施策で向上させたいと考えている方に向けて、F2転換の考え方や基本情報、F2転換率をメールで上げる方法について詳しく解説しました。

一般的に初回購入と比べてハードルの上がりやすい2回目購入のアプローチとして、初回購入後のフォローアップメールは特に重要です。フォローアップメールを配信する際は、到達率、開封率、CTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)などの各指標に注目しながら、顧客の反応に合わせてメール内容のブラッシュアップを行いましょう。
 
また、ただ一斉配信するだけでなく、顧客ごとの年齢や心理状況に合わせた施策や伝え方を盛り込むことも大切です。

クーポン配信などのキャンペーンもF2転換率の向上には有効ですが、無闇に数を打ってしまうと、かえって収益縮小が起こってしまうケースもあるため、施策が狙った効果を発揮できているか、分析することが重要です。

CRMツール「MOTENASU」はメールの開封率やクリック率、CVRも簡単に確認できる「配信分析」機能があるため、施策の効果分析・改善にも有効です。
 
RFM分析をはじめとする分析機能も充実しているため、2回目購入しやすいタイミングを狙ってステップメールを配信することで、F2転換率の向上が期待できます。

「MOTENASU」を使えば顧客データを一元管理でき、さまざまな条件でセグメント分けした高度なセグメント配信が可能です。

  • ・自動でセグメント分けして、シナリオに沿って自動でメッセージ送信
  • ・購入回数や購入金額だけでなく、複数の条件で細かなセグメント分けが可能
  • ・優良顧客との関係を維持するためのランク付与や個別の特別ページの設置も簡単
  • ・定期購入をキャンセルした顧客へのアプローチや休眠顧客の掘り起こしもしやすい
  • ・LINE、SMS、メール、ダイレクトメールに条件に合わせてメッセージ送信

あらかじめ配信条件やタイミングを設定しておけば、上記のようなセグメント配信を自動で行えます。多くのスタッフが手を取られるメッセージ配信作業を自動化できれば、配信コンテンツのクオリティアップにも注力できるでしょう。
 
さらに、MOTENASUは単純なステップメールだけではなく、お客様の属性や購入履歴によって最適なメールを自動配信するシナリオ配信も可能なため、配信分析・改善を繰り返して、より効果的なメール配信を実現します。
 
ぜひともCRM/MAツール「MOTENASU」の導入をご検討ください。

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