F2転換・F2転換率とは?単品リピート通販・D2C事業における重要性と改善施策を徹底解説
商品・サービスの継続利用を前提とした単品リピート通販・D2C事業において、2度目の購入に当たるF2転換は重要な要素です。F2転換率を高めるには、顧客へ商品の魅力を過不足なく伝えたうえで、リピート購入を促す効果的な訴求を行う必要があります。本記事では、F2転換・転換率の概要や重要性、さらには転換率が上がらない理由や上げる考え方・施策を解説します。F2転換率の改善、さらなる向上にお役立てください。
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F2転換とは?
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F2転換とは、初回購入したユーザーが2回目の購入に至ることを指します。Fは「Frequency(フリークエンシー):購入頻度」、2は「2回目」を意味するため、「F2=2回目の購入」となります。3回目の購入は「F3」、4回目の購入は「F4」です。単品リピート通販・D2C事業において大切なリピート率に影響する要素なので、いかにF2転換を促進するかは重要なテーマといえます。
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F2転換率とは?
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F2転換率とは、初回購入したユーザーが2回目の購入を行った割合のことです。2回目に購入したユーザーの数を「F2転換率」としてカウントします。広義では「リピート率」と同じ意味合いですが、F2転換率は2回目の購入に限定しているところが異なる点です。
例えば、初回購入したユーザーが1,000人いたとして、2回目の購入に至ったユーザー数が500人の場合「500÷1,000✕100=50」になるので、「F2転換率50%」となります。F2転換率は商品・サービスに対する顧客満足度やアフターフォローの質を測る指標として活用可能です。定期的に計測・分析することで、課題の抽出・改善・評価の手がかりとなります。
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単品リピート通販・D2C事業におけるF2転換の重要性
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単品リピート通販・D2C事業は顧客へ継続的に商品・サービスを販売し、収益を得るビジネスモデルである一方、新規顧客獲得には広告等のプロモーションコストが必要になります。そのため、F2、F3とリピートしてもらいプロモーションコストを回収しなければなりません。
初回購入した顧客のフォローをしない場合、F2転換に至る可能性は限りなく低くなるといわれているため、F2転換を促す施策が必要といえます。さらに、F2転換を成功させるとF3以降の推移率は向上する傾向にあるため、「F2転換できるか」は収益性に大きく影響する要素です。
ここでは、以上の要素をもとにF2転換の重要性を解説します。多額の広告費を無駄にしないため
単品リピート通販・D2C事業では、新規顧客獲得のために広告宣伝への投資が必要です。そして「(多額の広告費をかけて獲得した初回購入ユーザーが)F2転換するかどうか」が売上を安定させるうえで重要になります。
その理由は、単品リピート通販・D2C事業では初回販売価格が低く設定されていることが多く、F3、F4とリピート購入されることで、広告費を回収できるビジネスモデルだからです。逆に言えば、初回販売価格を低く設定する手法の場合、顧客がF2転換せず初回分だけで終わってしまうと広告コストを回収できないのです。
単品リピート通販・D2C事業は、長期目線で顧客と関係を構築することで利益を生み出せるため、F2転換率を重要な指標としてKPIに設定しているEC事業者も多く見られます。F2転換しない顧客はその後も購入しない傾向にあるため
顧客がはじめて商品・サービスを購入した後にフォローしなかった場合、「後からどれだけフォローしてもF2転換しない」傾向にあります。なぜなら、時間が経つことにより商品・サービスへの興味を失っている可能性が高いからです。つまりF2転換を促進するためには、「販売事業者が適切なタイミングで施策を打つことが重要」といえます。
例えば、商品・サービス購入後のステップメール配信やサポート動画の提供などです。自社の商品・サービスに適したアプローチ手法を選択し、初回購入した顧客を的確にフォローすることでF2転換へとつなげられます。
また、F2転換率は「初回購入から2ヶ月間をすぎると大幅に下がる」といわれています。購入から2ヶ月以内を目安にフォローを行い、F2転換を促すことが重要です。F2以降の推移率は上がる傾向にあるため
F2転換に成功すると、F3以降の母数に対する推移率は増加していく傾向にあります。購入者数はF2以降に少しずつ減少していきますが、推移率に関しては逆の動きを示します。つまりF2転換が最も難しく、その後の推移率は上がっていくため「F2転換できるか」が長期的な売上の向上に重要といえるでしょう。
例として、F1顧客100人の推移率の表をご覧ください。
F1 F2 F3 F4 F5 購入人数 100人 70人 50人 40人 35人 推移率 70% 72% 80% 87% –
このように、F2転換では70%だった推移率がF4〜F5転換では87%と高い推移率です。以上のことから、「F2転換をする顧客をいかに増やすか」が、単品リピート通販・D2C事業において重要といえます。 -
F2転換率が上がらない理由
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F2転換率が上がらない理由には、「広告の内容に問題がある場合」や「顧客のフォロー体制が十分でない場合」「顧客とのコミュニケーションが適切でない場合」などが考えられます。
顧客のF2転換率を上げるためには、商品の品質に満足してもらうことに加え、適切なコミュニケーション方法でフォローすることが重要です。前述の3つの要素、いずれかに問題があることが原因でF2転換率が上がっていない可能性が高いので、それぞれ確認してみてください。広告と実際の商品の品質に乖離がある
広告の表現と実際の商品の品質に乖離が感じられた場合、顧客がF2転換する可能性は低くなります。必要な商品説明を排除していたり、誇大広告と捉えられかねないキャッチコピーを付けていたりなど、広告に事実と異なる要素が入ると顧客の信頼を失いかねません。F2転換率が下がるだけでなく、悪い口コミの拡散にもつながるためリスクの高い行為といえます。
商品を使うことによるベネフィットを訴求することは大切ですが、「商品の特徴を過剰に強調しない」「競合との差分について必要以上に言及しない」などの工夫が必要です。商品を使用した時に「思った通りよい商品だ」と思われる広告表現に留め、アフターフォローなどで付加価値を感じてもらいF2転換を促すことが重要です。顧客を継続的にフォローしていない
初回購入した顧客へ「継続的に適切なフォローをしていないこと」は、F2転換率が上がらない原因の1つと考えられます。
商品をはじめて購入する顧客は、商品・サービスの質に不安を抱えていることがほとんどです。そのため、継続的にフォローを行い顧客の不安を解消し、商品・サービスへの満足度を高める必要があります。
特に単品リピート通販・D2C事業ではF2転換率を上げることが重要なので、初回購入した顧客にどのようなフォローをしていくのか、データの蓄積・分析はどのようにするのか、といったリピートを想定した体制作りを行わなければなりません。効果的な体制を作るためには、施策を実施しながら効果測定を行い調整することが大切です。顧客一人ひとりと適切なコミュニケーションが取れていない
F2転換率を向上させるには、顧客一人ひとりに対して適切なコミュニケーションを取ることが重要といえます。なぜなら、F1顧客全員が同じ購買状況・ニーズとは限らないからです。顧客それぞれのデータをもとに最適なアプローチを行うことで、商品・サービスに対するロイヤルティが高まりF2転換につながります。
顧客それぞれの違いを考慮せずに画一的なコミュニケーションを行うと、見当違いに感じた顧客はF2転換してくれません。これでは手法を変えて施策を打ったとしても、F2転換率を向上させることは難しいでしょう。このように、顧客一人ひとりと適切なコミュニケーションを取れていないことも、F2転換率が改善しない原因といえます。 -
F2転換率を上げる考え方・施策
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F2転換率を上げるためには、販売後に商品の使い方・楽しみ方を伝えるコンテンツの提供や、タイミングを見計らった再購入のアプローチが重要です。そしてこれらを、顧客一人ひとりに合ったコミュニケーションツールで伝えなければなりません。以上の施策を実施できれば、顧客の満足度や商品に対する関心が高まり、F2転換率の向上につながる可能性が高くなります。
商品の使い方・楽しみ方が載ったコンテンツをF1顧客に提供する
顧客が商品を正しく使えなければF2転換率は低くなります。F2転換率を向上させるには、顧客に商品の価値を最大限に伝える工夫をしなければなりません。ユーザーに自社ブランド・自社商品を好きになってもらったり、正しい使い方でしっかりと効果を体験してもらったりするために、商品の使い方・楽しみ方が載ったコンテンツを提供するとよいでしょう。
例えば以下のような方法が挙げられます。
- ・商品の使用手順を記載した資料の同梱
- ・活用方法を紹介した動画コンテンツの配信
- ・関連情報の継続的なメール配信
紙の資料やWebコンテンツなど、商品・サービスや顧客属性に適した方法で提供するのがポイントです。使用前に目を通して欲しい場合は同梱物に、視覚的に分かりやすく説明したい商品の場合は動画コンテンツにするなど、各手法の特性を考慮して選択しましょう。このように、顧客が商品を最大限楽しめるようなコンテンツを、最も効果的な方法・タイミングで提供するとF2転換率向上につながります。商品到着からn日後に再購入のアプローチを行う
商品に魅力を感じた顧客でも、再購入を促すアプローチをしなければF2転換につながりません。アプローチの1つに「商品にクーポンを同梱する方法」が挙げられますが、ユーザーが商品の使用感を確かめる前に目にするため、次回購入の必要性を感じていない場合はそのまま破棄されてしまう可能性もあります。つまり、商品到着後に適切なタイミングで再購入のアプローチを行う必要があるということです。このケースでは、再購入のアプローチを行うべきタイミングで「電子クーポンとして付与する」などが考えられます。
また、サプリメントなど使い終わるタイミングが予測できる商品の場合、「商品購入日を起点にn日後にどのようなアプローチをするか」が重要です。タイミングに関しては、「商品が使い終わる少し前」が効果的といわれています。自社の商品が使い終わる少し前のタイミングに、メールやLINEなどで再購入のアプローチを行うようにすると、F2転換率の向上に有効です。顧客一人ひとりに合わせたコミュニケーションツールを用いる
代表的な顧客とのコミュニケーションツールとして「メール」が挙げられます。しかし、メールだけのアプローチでは到達率や開封率が上がりにくいことに加え、アドレス変更によりそもそも案内が送れない状況にもなりかねません。ユーザー一人ひとりで使用しているデバイスやコミュニケーションツール、生活スタイルは異なるため、メールだけでなく「LINE」や「SMS」、「郵送DM」などもコミュニケーション手段として視野に入れる必要があります。
とはいえ、ただコミュニケーションツールを増やして全ての顧客に同じアプローチをしても、業務が煩雑かつ膨大になる割に期待する効果を得ることは難しいでしょう。そのため、複数のコミュニケーションツールやシナリオ配信に対応した「CRM/MAツール」を導入・運用するのがおすすめです。
CRM/MAツールを活用すると、顧客のセグメントに合ったコミュニケーションツールを使い、リアクションに応じた内容の配信ができます。
F2転換率の向上には、顧客一人ひとりに適したコミュニケーションツールの使い分けが必要。そのためには、CRM/MAツールの活用による効率的・効果的な運用が欠かせません。ビジネスモデルに合ったECカートシステムへ刷新する
購入後のアプローチ方法も重要ですが、初回購入までの購買体験を改善することもF2転換率の向上に有効な方法といえます。そのために効果的なのが「ECカートシステムの刷新」です。
ECカートシステムは、買い物カゴや決済機能などの基本的な機能に加え、商品の管理機能や販促機能なども備えるEC事業において重要なツールといえます。ECカートシステムをビジネスモデルに合ったものへ刷新することで、スムーズな購買体験による満足度向上や、定期購入へのアップセルによるLTV(Life Time Value:顧客生涯価値の略。1人の顧客が一定期間内に自社の商品やサービスをどのくらい購入・利用したのかを表す指標)の向上などが期待できます。
このように、CRM/MAツールによる初回購入後の効果的なアプローチに加え、効率的なECカートシステムを組み合わせることで、F2転換率を改善しやすくなります。 -
まとめ|単品リピート通販・D2C事業のF2転換率改善なら「MOTENASU」「侍カート」がおすすめ
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F2転換率の向上には、複数チャネルでのコミュニケーション、シナリオ配信が可能なCRM/MAツールの活用が求められます。そこでおすすめなのが、CRM/MAツールの「MOTENASU」です。
「MOTENASU」であれば、メール配信に加え、「SMS配信」や「LINE」、オフラインの「郵送DM」など多彩なチャネルを使い分けられます。顧客のセグメントに合ったチャネルを使い、F2転換の訴求が可能です。また、「複数チャネルを使ったシナリオ配信」にも対応しています。例えば、「特定の商品を購入した顧客に自動メールを配信」「指定したWebページにアクセスした顧客に自動メールを配信」などが可能です。さらに、送信したメールが未開封の場合のみLINEやSMS、DMの配信なども設定できます。EC事業において重要なF2転換に効果的な機能を備えた「MOTENASU」。その他の詳しい機能・サポート情報は商品紹介ページよりご確認ください。
▶「MOTENASU」の詳細ページはこちら
CRM/MAツールの「MOTENASU」と合わせて活用をおすすめしたいのが、単品リピート通販・D2C事業向けのECカートシステム「侍カート」です。単品リピート・D2C事業の必勝フローを全て攻略できる「548以上の機能」を備えています。
なかでもF2転換につながる機能は「定期購入へのアップセル機能」と「定期購入機能」です。定期購入へのアップセル訴求は、購入直前の確認画面などで定期商品を訴求し、アップセルを促す機能です。こちらの機能では、実際に「5%のアップセル率が20%に上がった実績」があります。定期購入機能は、あらかじめ決めた間隔ごとに自動で購入処理をしてくれる機能です。その他にもECの利便性向上、F2転換率の向上につながる機能を多く備えていますので、詳しい内容は商品紹介ページよりご確認ください。
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