ネット通販のショートメッセージ活用術!配信方法や役立つ場面を紹介

ショートメッセージ(SMS)はさまざまなビジネスで用いられる顧客とのコミュニケーション手段の1つです。ネット通販事業で活用したい場合は、どのような方法なら運用効果を高め、利益に結びつけられるのでしょうか。

本記事では、ネット通販におけるショートメッセージの役割、活用のメリット、活用シーン、実際に活用する場合に押さえておくべきポイント、注意点などを解説します。ショートメッセージ導入を検討、あるいは関心がある企業の方々はぜひご参照ください。

ネット通販でのショートメッセージ活用とは

ショートメッセージ(SMS)とは、Eメール送信に利用する通信方法法とはまた異なる携帯キャリア同士の通信方式を利用して、メールアドレスではなく携帯電話番号宛に送信する70文字以内のテキストメッセージを指します。
 
ネット通販においてショートメッセージを活用する場合、スマートフォンや携帯電話上でメッセージを作成する代わりに、クラウドサービスなどのショートメッセージ配信サービスを利用して、PCのWeb上で文面を作成して配信します。
 
ショートメッセージは到達率が90%という特性を生かして、ネット通販でも会員登録や督促、新製品の案内など、重要なメッセージ送信に活用されます。ショートメッセージの詳しい特徴やネット通販での活用シーンの詳細は後述します。

ネット通販でショートメッセージを活用するメリット

ネット通販でショートメッセージを活用する場合どのようなメリットがあるのか、主にEメールとの違いを軸に3つのポイントに分けて解説します。

他のメッセージに埋もれにくい

ショートメッセージはEメールやSNSと比べて日常的な連絡手段として使われることが少ない分、たまに受信するとかえって注意を引くため、目を通してもらえる可能性が高まります。そのため、EメールやSNSで受け取るメッセージと比較して注目度が高く、埋もれにくいのが特徴です。
 
例えばEメールのアドレスをさまざまなメルマガに登録している人の場合、毎日大量のメールが届くため、せっかくネット通販からのメールを配信しても、他のメールとの間で埋もれてしまい、内容が読まれずに終わる可能性があります。
 
利用頻度の少ないショートメッセージは受信する通数も少ない分、目に留まる確率が高いため、このリスクを回避しやすく、ネット通販サイトが重要なメッセージを送信する用途に適しています。

プッシュ通知でアピールしやすい

ショートメッセージは、着信時にスマートフォンでプッシュ通知される割合が高いのが特徴です。プッシュ通知がONに設定されていると、ショートメッセージの着信時にプッシュ通知がホーム画面やロック画面に表示されるため、受信者の目にスピーディーに留まりやすく、より確実に読んでもらえます。
 
ただし、例えばユーザー側が頻繁にプッシュ通知が届くのが煩わしいと感じた場合、プッシュ通知をOFFに設定する場合もあります。
 
下記の記事で紹介されている調査によると、プッシュ通知をONにしている割合は、メールが39%であるのに対し、ショートメッセージは69%とのことです。ショートメッセージはメールよりもより高い確率でユーザーの目に留まることを意味しています。
 

参照記事:2020年はSMSがアツい!SMS配信サービスが拡大している理由をアンケート調査しました
– 2020年9月30日、SMSnavi

Eメールアドレスがない人にも配信できる

ショートメッセージは携帯電話番号を宛先に配信されるため、Eメールを利用していない人にもネット通販の情報を配信できます。顧客情報として携帯電話番号を取得できれば、ショートメッセージの配信が可能です。
 
顧客からフォーム入力を通じて個人情報を取得する場合、Eメールや住所は入力にやや手間がかかります。その点、数字の羅列である電話番号なら簡単に入力できるため、スムーズに取得できる確率が高まります。PCではなくスマートフォンからのフォーム入力の場合はなおさらです。
 
さらに、Eメールはユーザー自身の手で変更あるいは破棄されたりしますが、電話番号の場合は、よほどのことでもないかぎり変更されません。ショートメッセージのほうが、Eメールと比べて確実に到達する可能性が高い点でメリットがあります。

ネット通販でショートメッセージを活用できる場面

ネット通販ではどのような場面でショートメッセージを活用できるのか、4つのケースを例に有効性を解説します。

リマインド・督促

たいていの人はショートメッセージのプッシュ通知をONにしているため、すぐに開封して確認される確率が高く、ネット通販からのリマインド送信に適しています。
 
ネット通販でショートメッセージによるリマインドを活用する例としては、「購入者にレビューを依頼する」「料金が未払いの顧客に対する支払いの督促」「予約した商品の入荷通知」などがあります。
 
特に支払いの督促は、Eメールと異なり埋もれる可能性が低いショートメッセージなら、ユーザーも「見ていなかった」という事態になりにくいため、確実に支払いを実行してもらううえで有効です。

キャンペーンの通知

ネット通販で実施するキャンペーンの通知にも、ショートメッセージが適しています。確実に目に留まるというショートメッセージの特徴を生かしてお得なキャンペーン情報を送ることで、Eメールよりもキャンペーン通知への反応率を高める効果が期待できます。
 
例えば、誰にでも適用されるオファーではなく、クーポンコードなど特定の顧客のみに付与されたお得な情報をショートメッセージで伝えれば、キャンペーンの特別感が増し、通販サイトへの訪問、商品購入の可能性も高まり、売上向上が期待できます。

新商品の紹介

過去に何らかの商品を購入済みの顧客に対し、ショートメッセージで新商品登場などの通知をすることで、リピート購入を促進する効果が期待できます。
 
ショートメッセージの場合、Eメールよりも文字数が限られているため、受信者がさくっと気軽に読めるメッセージを考え、より詳しい内容はURLリンクをクリックした先のWebページで確認するよう誘導してリピート購入につなげるよう、工夫する必要があります。

電話申込みとの連携

ショートメッセージは、携帯電話での申込み者に対し、連絡をしたり通販サイトへのアクセスを促す手段として有効です。Eメールで連絡する場合は事前にアドレスを取得している必要がありますが、携帯電話からの申込みですでに相手の携帯電話番号が判明している場合は、ショートメッセージを配信すれば事足ります。
 
まずは宛先の電話番号へショートメッセージでリンクを送り、リンクをクリックした先で会員登録へと誘導することで、その他の顧客情報、例えばメールアドレスや顧客属性の取得も可能になります。
 
電話で直接問い合わせをしてくる見込み客の場合、相手は商品やサービスに対してかなり強い関心を持っていることが伺えます。例えば問い合わせ後などのホットなタイミングで資料ダウンロードのリンクをショートメッセージで送信すれば、リンクをクリックしてくれる可能性が高く、その後の購入といったアクションにつなげやすくなります。

ネット通販でショートメッセージを活用する際のポイント・注意点

ネット通販でショートメッセージを紹介するメリットや活用場面についてお伝えしましたが、活用にあたっては注意点もあります。ここでは4つのポイントを紹介します。

悪質メッセージに間違われないようにする

年々、Eメールでの迷惑メールだけでなくショートメッセージでのフィッシング詐欺などの手口は巧妙化・悪質化しています。そのため、自社の通販サイトから配信されるショートメッセージを受信者が「悪質な詐欺メッセージである」と勘違いしないよう対策する必要があります。
 
対策の1つが配信元表示。SMSの配信元には、メールアドレスまたは電話番号が表示されますが、なりすましであると勘違いされないように、極力、相手にとってなじみのあるメールアドレスや電話番号が表示されるようにしたいところです。
 
本格的にショートメッセージを配信し始める前に、ユーザーに事前に許可を求める対応を取るのも賢い方法です。また迷惑メッセージという印象を与えないよう文面を工夫するのも大切です。

シンプルな文面で興味を引くよう推敲する

ショートメッセージの文字数限度は全角670文字です。とはいえ、ギリギリまで文字数を使った長いメッセージよりも、短文メッセージのほうが手軽に確認できるため、受信者に最後まで読んでもらえる可能性が高まります。できるだけ短い文面でシンプルかつ相手の興味を掻き立てる内容にまとめるのが得策です。短いテキストだからこそ、何度も推敲して訴求力を高めましょう。
 
特に重要なのが冒頭部分です。冒頭の一部は、プッシュ通知の画面で表示される場合もあります。冒頭を読んだだけで読み手の興味や共感が喚起されるよう、書き出しの表現を工夫しましょう。
 
一方で、どんなに表現を工夫しても、相手の興味関心に沿わないメッセージの場合は訴求力が低下します。顧客の属性データや以前の購入情報などのデータを活用して興味関心を特定し、それに合わせてメッセージを組み立てましょう。

オプトイン・オプトアウトを徹底する

ネット通販でショートメッセージを活用する場合、事前に顧客に対して送信の許可を得る「オプトイン」と、受信を拒否する「オプトアウト」用のリンクや連絡先の表示などの対応を徹底する必要があります。
 
迷惑メールの防止を目的に制定された特定電子メール法では、企業はユーザーの許可なく勝手にマーケティングメールを配信することが禁じられています。
 
許可を得るための仕組みとして、Webサイト上に設けられた個人情報の利用に関する許諾のページでユーザーが該当のチェックボックスやラジオボタンを選択することで、マーケティングメールの受信を許諾したとみなされます。これの仕組みが「オプトイン」と呼ばれるものです。
 
一方で、企業側は、ユーザーがマーケティングメールの受信を希望しない場合に備えて、いつでも受信を解除できる仕組みを用意しておく必要があります。これが「オプトアウト」と呼ばれる仕組みで、通常はマーケティングメールのフッターなどに、配信停止のためのリンクを配置するなどの形で対応がなされています。
 
ネット通販で顧客向けに送信するショートメッセージもマーケティング目的のメッセージに該当するため、あらかじめオプトイン・オプトアウトの仕組みを設けておかなければなりません。オプトイン・オプトアウトの対応を疎かにすると、特定電子メール法違反として取り締まりを受け、ビジネスの信用に傷が付く恐れもあります。

配信の費用対効果を高める工夫をする

ショートメッセージは電子メール送信と異なり、送信料がかかります。つまり、ショートメッセージの配信数が増えれば増えるほどコストが膨らみ続けるということです。このため、効率的なメッセージ配信で費用対効果を高める必要があります。
 
法人向けのショートメッセージ配信サービスを利用する場合、料金の相場は1通あたり8〜15円程度です。なお、配信サービス利用にあたっては、導入費用や月額利用料が別途発生する場合があります。
 
ショートメッセージは、対象リストの全員に一斉配信を続けた場合、コストはひたすら膨らみ続けます。そのため、CRM/MAツールで受信者をセグメント分けして、見込み度の高い高い相手のみに絞り込んでショートメッセージを送信することで、費用対効果の向上が見込めます。

ネット通販でショートメッセージを効率的・効果的に配信する方法

ショートメッセージの配信効果を高め、1人でも多くの顧客を購入につなげ長期的なLTV向上を図るには、自社のネット通販ビジネスに最適なCRM/MAツールを導入して配信プロセスをシステム化するのが有効です。
 
「CRMツール」あるいは「MAツール」とは、一般的に、顧客のデータの一元管理機能や、メール・ショートメッセージ送信などのマーケティング施策自動化機能を備えているシステムを指します。CRM/MAツールの活用により、顧客の年齢や性別などの属性データに加え、直近の購入履歴などの行動データを連携させることで、顧客を細かくセグメント化し、配信対象を絞り込めます。特定の対象の関心やニーズに基づくショートメッセージなら、開封率や購入率も高まり、効果的なショートメッセージ配信が実現します。
 
弊社FIDでは、CRM/MAツール「MOTENASU」を提供しています。MOTENASUの場合、ショートメッセージだけでなく、EメールやDM、LINEなどさまざまなチャネルを併用した顧客へのアプローチが可能です。それぞれの顧客の属性やニーズに応じてチャネルを使い分け、パーソナルなコミュニケーションを実現します。また、通常、ネット通販において顧客のセグメント分けやメッセージ内容・タイミングのパーソナライズは膨大な手間がかかるものですが、MOTENASUはシナリオ配信機能も備えており、顧客属性・行動に応じたメッセージ配信の効率化・自動化も可能です。
 
前述のとおり、ショートメッセージ送信の相場は、法人向け配信サービスを利用する場合、1通当たり8〜15円程度のコストがかかります。MOTENASUとショートメッセージを連携して運用すれば、1通当たりのコストは業界最安値レベルの7円程度に抑えられます。

まとめ

ショートメッセージは、他のメッセージに埋もれにくく、プッシュ通知されることが多いなどの特徴から、ネット通販ではリマインドや督促、キャンペーンの通知、新商品の紹介などに利用できます。CRM/MAツールを活用して顧客の属性や購入履歴などの情報を連携させれば、顧客のニーズや関心に沿ったショートメッセージ送信も可能になり、閲覧性・クリック率・購入率の上昇、さらには収益が高まる効果も期待できるでしょう。CRM/MAツールのMOTENASUは、こうした幅広い情報の連携とセグメント化、配信の効率化・自動化、そしてツールを最大限ご活用いただくためのサポート体制に強みがあります。

ネット通販における効果的・効率的なショートメッセージ活用に関心がある方は、ぜひ以下のページでMOTENASUの詳細をご確認ください。
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