ECショップのCRM施策!必要性・メリット・手順を徹底解説

ECショップを運営している方は「もっと収益をアップさせたい」「運営を安定させたい」と日々考えられていることでしょう。
そのような方におすすめをしたいのはCRMツールです。しかしCRMと聞くと、以下のように感じる方もいるかもしれません。
 
「CRM施策って具体的には何をすればよいの?」
「ECショップの運営にメリットはあるの」
「手間ばかりかかるのではないのか」
 
これらの疑問を解決すべく、本記事ではECショップにおけるCRM施策の必要性・メリット・手順、CRMツールの選び方のポイントを解説します。

CRMとは

CRMとは、Customer Relationship Managementの略で、一人ひとりの顧客との関係強化を目的としたマーケティング手法のことです。日本語に訳して顧客関係管理とも呼ばれます。具体的には顧客満足度の向上や、良い購入体験の提供に役立つ施策のことです。
 
ECショップで商品を購入した際に、商品到着から1週間後にECショップから「商品に不備はなかったでしょうか」「使い方で分からないことはありませんか」など、フォローメールが届くとどのように感じますか。
多くの方は「丁寧な対応である」「誠意を感じる」「アフターフォローが充実している」など、ECショップに対して好感を抱くでしょう。
 
このように顧客と、ECショップの関係の構築に役立つのがCRM施策となります。

ECショップでのCRM施策の必要性

ECショップの大きな目的は収益アップです。そのためには新規顧客を獲得することはもちろん大切ですが、新規顧客だけで安定した運営を続けるのは困難です。
 
例えばSEOによる集客がうまくいっており、新規顧客の売上が全体の比率で100%に近いECショップがあるとしましょう。上位表示されている間は、常に新規顧客が流入するため問題のないように感じるかもしれません。しかしアルゴリズムの変更などで表示順位が変動すると、いきなりまったく売れなくなる可能性もあります。
 
このように新規顧客だけに頼ったECショップの運営方法はリスクがあります。またECショップは、企業・個人が手軽に開業できるようになりました。そのため数多くのECショップが誕生し新規顧客を獲得するコストも上昇しています。
 
これらを打開する方法としてCRM施策が注目されているのです。CRM施策でリピーターを獲得することは、一人の顧客から生涯にわたって得られる利益を高められるためです。リピーター比率を高めることで販売数の予測がしやすくなり、適切な在庫管理にも役立つでしょう。

ECショップでCRMツールを利用する5つのメリット

ECショップには顧客の購入履歴や行動履歴、属性などの様々な顧客に関するデータが蓄積されます。これらのデータを一元管理・分析してリピーター獲得に役立てることができるのがCRMツールです。
 
ここでは、ECショップでCRMツールを利用する5つのメリットを紹介します。

顧客情報を管理しやすくなる

CRMツールのメリットは、顧客情報を一元管理できることです。ECショップを運営していると、個人情報に加えて行動履歴や購買履歴などの様々なデータが蓄積されます。
 
これらのデータは単体では使い勝手が悪く、どのように活用すればよいのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
 
CRMツールで一元管理することで、個人に関するデータの閲覧・検索がしやすくなります。すると商品によって「似た属性の方が購入している」「売れるタイミングに特徴がある」「Aの商品を購入した顧客はBの商品も購入する傾向にある」など、細かな分析に活用できます。

顧客に対して最適なアプローチができる

CRMツールを利用するメリットは、顧客の購買意欲が高まったタイミングでアプローチができることです。
CRM施策は、「顧客がこのように行動するだろう」といった仮説をもとに展開されます。
 
例えば消耗品を購入したユーザーは、一定期間後にまた同じ商品が必要になると予測できます。そこで消耗品を購入したユーザーに対して、1週間後にクーポンを配布してお得感を強調し、2週間後に定期購入を促すメルマガを送信するといった具合です。
 
CRM施策によって既存顧客の購買意欲を高めてから商品を訴求することで、より購買してもらえる確率も高められます。このように、顧客に対して最適なタイミングを計ってアプローチできるのがCRMツールを利用するメリットです。

顧客情報を共有しやすくなる

CRMツールは顧客情報を一元管理できるため、顧客情報を複数の部署や担当者間で共有しやすくなります。情報を共有することでECショップの改善点の発見や、顧客満足度を高めるアイデアの着想に役立つでしょう。
 
例えばカスタマーセンターによくある問い合わせ内容を、フロント部門と共有して商品ページの改善につなげ、ユーザビリティの高いECショップを目指すことです。
 
このようにCRMツールは、社内全体で顧客情報を共有しやすくすることで、収益アップのための連携強化に役立ちます

リピーター獲得につながる

CRMツールで顧客情報を管理・分析すると、ターゲットユーザーの行動の傾向を読み取れます。これらの情報をもとに行われる様々なマーケティングは、ユーザビリティの高いECショップの実現や、良い購買体験の提供につながるはずです。顧客満足度も高まり、顧客との関係性を強化できるでしょう。
 
すると何度も購入したいと思ってくれるようになり、既存顧客からリピーターへステップアップします。既存顧客からリピーター、さらにはファン化を目指せるのがCRMツールを利用するメリットです。

業務効率が向上する

CRMツールを利用するメリットは、自動化などにより業務効率が向上することです。
 
ツールを利用しない場合、担当者がデータを分析して購買意欲が高いと判断した顧客に対してアプローチしていきますが、分析に時間がかかったり、担当者の経験やスキルによって結果に差がでたりします。
 
CRMツールを利用すれば、設定したタイミングでのメルマガ自動配信や、ターゲットのセグメント分け、購買意欲の高いユーザーの抽出などが可能になります。つまり業務の効率化を図りながら、属人化を予防するのにも役立つのです。

CRMツールを活用する手順

ECショップでCRMツールを導入した場合、効果を発揮するためには以下の4つの手順が必要です。これら手順を繰り返し行うことで、次第にリピーターが増えていくでしょう。

・顧客データの取得

まずは新規顧客の情報やアクセスログなど、顧客データの取得が必要です。CRMツールは顧客データがないと機能しないため、データ収集のためにも、集客やキャンペーンなどに注力しましょう。

・顧客データの解析

取得した顧客の購入履歴や購買履歴から、商品ごとに購買意欲の高いセグメントを解析します。セグメントとは、年齢や性別、居住地といった属性のほか、購入履歴や行動履歴(WEBサイトへのアクセスの有無やメール開封の有無)などで分類したグループのことです。

・顧客データの活用

解析したセグメントに対して商品の訴求方法を検討します。CRMツールは、簡単にターゲットのセグメントに対してメルマガ配信が可能です。またリターゲティングメールのように、特定の行動をしたユーザーに対してメルマガ配信するマーケティング手法もあります。

・効果の分析と改善

マーケティングの効果を分析して、期待した効果が得られているかの確認をします。マーケティングの顧客に対する仮説が違っている場合もあるためです。分析結果とユーザーの行動・ニーズを推察しながら改善することで、さらに効果的なマーケティングに近づきます。

CRMツールを選ぶときのポイント

CRMツールは、自社のビジネスモデルにあったツールを選択するのがおすすめです。しかし複数のサービスがあるため悩んでしまう方もいるかもしれません。そこでCRMツールを選ぶ4つのポイントを紹介します。

使いやすいかどうか

1つ目のポイントは使いやすいかどうかです。直感的に操作できる管理画面のCRMツールを選びましょう。
 
CRMツールは、複数の担当者が顧客情報を共有するためのツールとしても利用されます。多くの担当者が利用するため、使い勝手が悪いと作業効率が落ちてしまい、それぞれの担当者の時間を無駄にするからです。

また必要な機能が搭載されているのかも、使いやすさに影響します。

そこでCRMツールを選ぶ時は、「管理画面などを直感的に操作できるか」「CRMツールに求める機能が搭載されているか」を確認しましょう。

自社システムとの相性は良いか

CRMツールを選ぶ際には、自社システムとの相性の良さがポイントです。なぜならCRMツールは対応しているショッピングカートに違いがあり、自社システムによっては利用できない場合があるためです。また、他にも使用している外部サービスがあれば、そちらも対応しているかを確認しましょう。

セキュリティ対策は十分か

CRMツールは個人情報を一元管理するツールです。そのため個人情報を流出するリスクを下げるためにも、セキュリティ対策が十分にされているかが重要なポイントになります。
 
もし個人情報が流出してしまえば、多くのユーザーからの信頼を失いリピーター獲得どころか客離れの原因になります。そのような事態にならないためにも、過去の実績や、第三者からの評価などを参考にセキュリティ対策が十分であるかの確認をしてください。

サポート体制は整っているか

CRMツールを導入する際は、サポート体制が整備されているかも重要なポイントです。CRMツールを使っていると「個人情報の検索の仕方が分からない」「メールの自動送信機能の設定方法が分からない」など、使い方で困ることもあるためです。
 
使い方が分からない場合やトラブルが発生した場合、すぐに対応できないと機会損失につながる恐れもあります。迅速に対応するためにも、サポート体制が整っているCRMツールを選びましょう。
 
サポート体制が整っていれば、効果的な使い方を知りたい時に確認できるため、ツールを最大限活用するのにも役立ちます。

ECショップのCRM施策例

ECショップにおけるCRM施策の必要性やメリットについて解説してきましたが、実際にどのように活用すればよいか具体的にイメージしにくい方もいるでしょう。そこで、ここではCRM施策例を3つ紹介します。

ターゲットの絞り込み

CRMツールの強みは収集した顧客データの管理・分析です。その強みを生かして、マーケティングごとに適切なターゲットを絞り込めます。
 
例えば若い女性向けのカバンを売りたい場合は、「女性」「20代」「ファッション関連商品の購入履歴がある」など、これらを満たすユーザーを対象者として絞り込み、メルマガやLINEなどで訴求するといった具合です。
 
このように年齢・性別・居住地などの属性に加えて、会員ランク、商品購入日、購入回数などのデータから様々なセグメントで分けられます。

絞り込んだ顧客へのアプローチ

CRMツールは絞り込んだ顧客に対して、メルマガやLINE、DM発送などでアプローチできるのも魅力です。他にもショッピングカートと連携して、特定の商品をレコメンド機能で表示させる方法もあります。
 
例えば購入者に対して送信するフォローメールや、誕生月にクーポンを配布するバースデーメールといったマーケティング方法です。

これらはCRMツールを活用すると簡単に自動化できるため、効率的にリピーターを獲得する方法としてECショップでよく用いられています。

かご落ち・離脱客へのフォロー

CRMツールの有効な使い方として、かご落ち・離脱客へのフォローがあります。
 
かご落ちとはショッピングカートに商品を追加したものの購入に至らなかったケースで、離脱客は商品ページを閲覧しても次の行動に移らなかったユーザーです。

かご落ちの場合であれば、「ショッピングカートに商品が入ったままの状態です」と伝えるメールを配信することで購入を促せます。また離脱客の場合は、商品の価格などが理由で購入に至らなかったケースも考えられるため、クーポン配布やセールの告知などが有効でしょう。

このようにCRMツールは再訪問を促すことで、何も対策しなければ購入しなかったユーザーに対しても販売機会を作り出せます。

CRMツールでECショップの売上を伸ばそう

リピーター・ファンの獲得、かご落ち・離脱客に悩んでいるECショップ運営者の方は、ぜひCRMツールの導入を検討してみてください。

CRMツールを利用することで、リピーター獲得のメールマーケティングが自動化できるためです。一度設定することで、長い間ECサイトの売上アップに貢献してくれるでしょう。

またCRMツールをどれにすればよいのか迷っている方に、おすすめをしたいのは「MOTENASU」です。

CRMツールならMOTENASU

現在のECショップ市場で売上を伸ばすためには、顧客分析→CRM施策というPDCAサイクルを回していく必要があります。

特にCRM施策を効果的に行う必要がありますが、そこに不可欠なものがCRMツールです。前述したCRM施策の手法を実践する時、スタッフが一つひとつ手動で行っていては余りにも効率が悪く、競合ショップに後れをとってしまいます。

しかし、CRM/MAツール「MOTENASU」を使えば顧客データを一元管理でき、さまざまな条件でセグメント分けした高度なセグメント配信が可能です。

  • ・自動でセグメント分けして、シナリオに沿って自動でメッセージ送信
  • ・購入回数や購入金額だけでなく、複数の条件で細かなセグメント分けが可能
  • ・優良顧客との関係を維持するためのランク付与や個別の特別ページの設置も簡単
  • ・定期購入をキャンセルした顧客へのアプローチや休眠顧客の掘り起こしもしやすい
  • ・LINE、SMS、メール、ダイレクトメールに条件に合わせてメッセージ送信

あらかじめ配信条件やタイミングを設定しておけば、上記のようなセグメント配信を自動で行えます。多くのスタッフが手を取られるメッセージ配信作業を自動化できれば、配信コンテンツのクオリティアップにも注力できるでしょう。

具体例を挙げると以下のような施策が可能となります。

  • ・自社ECショップのゴールド会員にのみ特典情報配信する
  • ・当該月に10,000円以上購入してくれた顧客にだけ特別な情報をメールで配信する
  • ・過去2ヶ月間購入していない休眠顧客にだけメール・LINEでメッセージを配信する

さらに、MOTENASUを使えば自社が利用するLINE公式アカウントも一元管理できます。本店のアカウント、ブランドごとのアカウントなどを一元的に管理でき、それぞれのアカウントに最適なメッセージを個別に配信することも可能です。

分析やレポート機能にも優れており、商品別、流入元別にLTVを自動計算する「LTV分析」機能をはじめ効果検証や改善のための機能も充実しているため、よりLTVを向上させやすいマーケティング手法を追求し続けることが可能です。
 
「リピート通販におけるCRM施策を最適化したい」とお考えであれば、ぜひともCRM/MAツール「MOTENASU」の導入をご検討ください。
▶「MOTENASU」の詳細ページはこちら

  • Marketing Automation System "MOTENASU"

    マーケティングオートメーションシステム"MOTENASU"の紹介資料です。 "MOTENASU"に関するサービス内容や事例・料金などを知りたい方は 是非ご覧ください。

詳細を見る