メルマガを効果的に配信するには?配信時間や書き方などのコツを解説
商品・サービスの訴求に効果的なメルマガですが、単に情報を配信するだけでは十分な効果を得られません。自社の商品・サービスや会員・顧客の特性に合わせ、最適化された情報の配信が重要です。メルマガを効果的に活用できると会員・顧客との強力な接点となり「新規顧客の獲得」「リピートの促進によるLTV(Life Time Value:一定期間のうちに1人の顧客から得られる利益を表す指標)向上」「休眠顧客の掘り起こし」など、さまざまなメリットがあります。
本記事では、マーケティングにおけるメルマガの重要性や、得られる効果・メリットを解説したうえで、メルマガの作成手順を紹介します。さらに後半では、効果的なメルマガの書き方・コンテンツ制作のコツにも触れています。効果的なメルマガの運用を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
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メルマガは今でも効果的?
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SNSユーザーが増えている時代に「メルマガはもう効果がない」という意見もありますが、必ずしもそうとはいえません。メール配信サービスを提供する「オレンジスピリッツ」が行った2021年のアンケート調査では、「あなたは、商品やサービスを、どのメディアでよく【購入】しますか?」という問いに対して、以下のような結果でした。
メディア パーセンテージ(%) Eメール 41.5% LINE 18.9% Twitter 12.5%
Eメールの41.5%に対し、LINEやTwitterは20%以下にとどまる結果となりました。したがって、SNSユーザーは増えたものの、依然メルマガにも価値があるといえます。メルマガは今でも会員・顧客との強力な接点となるツールです。上手に活用することで、さまざまなプラス効果が期待できます。
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メルマガ配信によって得られる効果・メリット
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効果的なメルマガ配信を行うと、以下3つの効果・メリットがあります。
- ・新規顧客の獲得
- ・顧客との接触機会の増加・リピートの促進
- ・休眠顧客の掘り起こし
マーケティングにおいて重要な項目ばかりなので、ぜひ参考にしてください。
新規顧客の獲得
ネット通販では、新規顧客獲得の手法としてメルマガがよく使われています。商品・サービスを認知しており購入可能性のある「顕在顧客」「見込み顧客」に対してメルマガを配信し、商品・サービスを訴求して新規購入を促すケースです。
メルマガで新規顧客獲得を実現するには「顧客の購入確度」によって、配信内容を変更しなければなりません。購入確度の高い層には「初回割引」「お試しキャンペーン」といった、具体的に購入を促進する案内のEメールが有効。一方、購入確度がそれほど高くない層には「ステップメール」を用いながらナーチャリング(育成)していく方法が有効です。
ナーチャリングにより商品・サービスへの欲求を高めた後は、購入確度の高い会員・顧客と同様に、初回割引などの購入促進メールを配信すると、新規顧客を獲得できる可能性を高められます。顧客との接触機会の増加・リピートの促進
メルマガを定期的に配信することで、会員・顧客との接触機会を増やし自社商品・ブランドを覚えて親近感を持ってもらう「単純接触効果」があります。
単純接触効果とは、それほど興味のなかった商品・サービスでも、複数回接触することで段々と興味が湧いてくる現象のことです。例えば「毎日同じテレビCMを見ていたら商品が欲しくなってきた」「毎日視聴するYouTuberに親近感を覚えてきた」などが挙げられます。
商品・サービスを思い出してもらえると、リピートの促進によるLTVの向上にも効果的です。このようにメルマガの配信は、会員・顧客との接触機会を増やすことにより商品・サービスを思い出してもらい、リピートを促進させられる効果があります。休眠顧客の掘り起こし
しばらく購入などのアクションがない休眠顧客にも、メルマガの配信は有効です。特に購入頻度や購入数が多かった会員・顧客へ優先的にアプローチすることで、効率的に休眠顧客の掘り起こしを行えます。
効果的な配信内容は、「自社商品の魅力紹介コンテンツ」や、休眠顧客のメリットになる「リピート限定クーポン・キャンペーン紹介」などが挙げられるでしょう。
また、休眠顧客はいずれ解約・退会にいたる可能性も考えられますが、メルマガで商品・サービスの訴求をすることで「つなぎ止め効果」も期待できます。 -
メルマガ配信を効果的に行う方法・手順
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メルマガ配信を効果的に行うには、目標を立て、会員・顧客に刺さるコンテンツを最適な形で届けなければなりません。そのために重要なのは、正しい手順でメルマガを作成することです。ここでは、効果的なメルマガを作る手順を解説します。
1.目標・ターゲットを設定する
メルマガ導入の際は、何を達成したいかを具体化するために、目標・ターゲットの設定をしなければなりません。考えられる目標は以下の通りです。
- ・リード獲得
- ・既存顧客の売上アップ
- ・リピート促進
- ・休眠顧客の掘り起こし
このような目標を設定することで、メルマガの配信内容や訴求方法の方向性を明確にできます。
また、会員・顧客へ刺さる内容にするためのターゲット設定も欠かせません。年齢や性別、職業などの基本的な顧客情報に加え、購入経験の有無、購入単価、休眠期間など個別の情報も考慮し、ターゲットを具体化していきます。2.メルマガの配信方法・形式を検討する
メルマガの配信方法・形式は、通常のメーラーでの配信か、Eメール配信に特化したシステム・CRM/MAツールでの配信かのいずれかを検討します。通常のメーラーでも一斉配信や個別への配信はできますが、手動操作のミスによる「個人情報の漏洩」や、大量のEメール配信による「スパム判定」などが起こる恐れがあるため安心して使用できません。
一方、メール配信システムやCRM/MAツールでは、手動で宛先を入力することはないため、設定ミスを防げる他、スパム判定されずに大量のメルマガを配信できます。ネット通販では会員・既存顧客数が多くなるため、メール配信システムやCRM/MAツールを使用するのが一般的です。3.コンテンツを企画・作成する
設定した目標・ターゲットに向けて、どのような内容のコンテンツにするのか企画していきます。企画例として、以下のようなものが考えられるでしょう。
- ・キャンペーン情報
- ・新商品・サービス
- ・商品に関するお役立ちコラム
- ・サイトの人気ランキング
メルマガは定期性が重要なため、企画の際に複数の案を考えておき、ネタをストック・管理しておくことが大切です。配信頻度を保てなければ、思うように効果が出ずに継続が難しくなる可能性もあります。
また、企画したコンテンツを相手へ伝わるように作成しなければなりません。後述する「効果的な書き方・文章のコツ」を把握し、会員・顧客に役立つコンテンツを作ることが重要です。4.配信シナリオを設定する
企画・作成したコンテンツを「適切な会員・顧客にタイミングよく送るため」に配信シナリオを設定します。例えば「季節商品に関するEメールを開封した会員には、次回も同様のEメールを送信」「最新商品LP(ランディングページ)にアクセスした顧客には1週間後に限定特典メールを送信」「2ヶ月間購入がない顧客にリマインドのメールを送信」などです。あらかじめセグメントに応じたメール配信シナリオを設定し、CV(Conversion:申し込みや購入などの成果)誘導を強化します。
なお、シナリオを作成しても手動でメルマガ配信するのは膨大な時間がかかりますが、シナリオ配信機能を備えているCRM/MAツールを用いれば効率化が可能です。上で紹介したようなメール送信シナリオをあらかじめ設定しておけば、それに沿って条件に合う会員・顧客にメールを自動配信します。5.配信スタート・効果分析と調整
メルマガを効果的に活用するには、配信スタート後の「効果分析と調整」が重要です。効果測定をしなければ、効果のある部分と効果のない部分の切り分けができず、適切なマーケティング施策を実行できません。
反応率の高いコンテンツや配信に適した時間帯・曜日など、解析データが蓄積してくると効果が見えてきます。集まったデータを参考に、コンテンツ内容や配信の時間帯、曜日を調整するなどのPDCAを回していくことが、効果的なメルマガ配信に重要です。
CRM/MAツールは、メール開封率やクリック率といった効果測定に便利な機能を備えている種類が多く、効果分析に役立ちます。 -
効果的なメルマガの書き方・コンテンツ作成のコツ
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効果的なメルマガにするには、Eメールの件名や差出人名の工夫、読みやすい文章のコツを押さえる必要があります。また、適切なツールを使いターゲット内容に合わせた配信をしなければなりません。ここでは、その具体的な方法を解説します。
開封されやすい件名にする
Eメールの読者はメルマガの件名を見て開封するか判断します。「自分に関係がある」「お得な情報がある」と思わせられる件名で、興味を引くことが重要です。例えば、お得感を感じさせる「クーポン付き」「会員様のみ無料招待」や、希少性を出す「限定100名」「プレミアム会員様だけへの秘密」など、テーマに合う内容で効果的な件名にすると、関心を持たれやすくなります。
また、上記のようなEメールの読者にとって魅力的なワードは「冒頭の14文字以内」までに入れることも大切です。なぜなら、人が瞬時に内容を理解できるのが12〜14文字前後といわれているからです。読み手の目を引き、内容を読みたくなるような件名をつけると効果的なメルマガになります。差出人名を工夫する
件名に次いで重要なのが差出人名といわれています。なぜなら、メールソフトやスマートフォンでは、件名よりも大きく表示されることがあるからです。メルマガには以下の3パターンがよく使用されます。
- ・会社名
- ・会社名+個人名
- ・個人名
最もよく見るのが会社名ですが、実は「会社名+個人名の入った差出人名のほうが開封率が高くなる」といわれています。これは、1日に多くのメルマガを受信している場合、会社名のみでは多くのメルマガに埋もれてしまうことが背景にあるようです。
Benchmark社「記日本のメールマガジン購読状況調査 2021年度版」によると、プライベート用のメールアドレスに届く1日のメルマガ受信数について、「21通以上が28.1%」と回答するグループが最も多いという結果でした。このように、多くのメルマガを受信する読み手の興味を引くには、個人名を入れるなどの差別化を図ることが重要となります。読みやすい文章の基本を押さえる
Eメールの読者がメルマガを開封し最後まで読んでもらうには、読みやすい文章の基本を押さえなければなりません。まず、文章は長すぎず200〜300文字前後に収めることが大切です。長すぎる文章は閲覧率が下がる要因となります。
また、Eメールの通知には本文冒頭の一部が表示されることもあるため、書き出しの文章は特に気を配ることも重要です。開封後も冒頭部分は読まれやすいため、重要なことや要点は冒頭に書くと効果的なメルマガになります。
また、スマートフォン端末で読みやすいように適宜改行を入れたり、1つのEメールで伝えるメッセージは1つにしたりなど、読み手が読みやすい文章・コンテンツにすることを徹底し、メルマガを作成してみてください。ターゲットに合わせた内容を配信する
いくら読みやすい文章を書けても、肝心の内容に価値がなければ読み手には読まれません。配信者側が伝えたい情報ではなく、読み手が必要としている情報を見極め、配信することが重要です。そのためには、ターゲットに合わせ配信内容を変更しなければなりません。
例えば購入確度の高い顧客には「新商品の情報やお得なキャンペーン情報」などを配信し、購入確度の低い顧客には「商品の魅力や有用性を伝える内容を配信する」などです。セグメントごとに有益なコンテンツを選定し、最適なタイミングでの配信を徹底します。
とはいえ、これらを手動で行うのは膨大な時間がかかり現実的ではありません。CRM/MAツールを活用し、あらかじめシナリオを構築しておけば「設定に沿ったセグメント化」や「シナリオに応じたメール配信の自動化」も行えます。
CRM/MAツールを活用すれば「一定期間購入がない会員・顧客」「お試し購入後に商品を購入していない会員・顧客」などの顧客情報を抽出し、個別に最適なシナリオを配信可能です。メルマガの配信は効果測定をしながらターゲットに合わせた配信内容の調整が重要。その全てを一括で行えるCRM/MAツールの利用が、効果的なメルマガの作成に役立ちます。 -
メルマガ配信に効果的な時間・曜日とは
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Benchmark社が行った「日本のメールマガジン購読状況調査 2021年度版」によると、プライベート用のアドレスでは「21〜23時台」の配信が33.4%と最も高く、曜日による差はないという結果でした。このデータから「夜間のリラックスしている時間帯に読まれやすい」と分かります。
ただし、この傾向はあくまでも一般論です。メルマガ登録者の行動や特性を分析し、自社の会員・顧客に合わせた配信時間を見極めるのが理想といえます。また、自社のEメールが開封される傾向などを分析すれば、曜日による違いも出てくるはずです。
ただし、データが集まっていない段階では、一般的な「開封されやすい時間帯」を参考に配信をし、PDCAを回すと効果的なメルマガを作成できます -
効果的なメルマガ配信にはCRM/MAツールの導入をおすすめ
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CRM/MAツールを使えば、会員・既存顧客のセグメント分けや、Eメールの開封有無などターゲットの行動分析が可能です。その結果、1人ひとりに合わせた効果的なコンテンツの配信、時間帯・曜日の見極めが効率的に行なえます。
弊社FIDが提供するCRM/MAツールの「MOTENASU」は、メルマガの「大量配信」「高速配信」「高い到達率」を実現する高速メール配信エンジンを備えています。また、単なるメール配信システムではなく、オンライン・オフラインを融合した「One to One」マーケティングを実践できるツールです。
Webサイトにタグを設置することで顧客の閲覧・滞在時間・購買履歴などの詳しいデータも測定可能。顧客の属性情報も組み合わせて効果的なセグメントを行ったうえで個別に最適なアプローチができ、メルマガの開封率やCV率アップに貢献します。また、特にEC事業者に役立つ機能として、RFM分析やLTV分析、定期引上げ分析といった高度な分析機能も搭載しています。
メルマガの配信はもちろんのこと、LINEやSMS、オフラインの郵送DMなど、多彩なチャネルを使い分けられるうえ、それぞれ個別のシナリオ配信ができます。ECシステムと連携して、顧客の属性情報や購入履歴に合わせてメルマガを配信することも可能。具体的には、以下のような高度なセグメント配信も実行できます。- ・独自で設定しているゴールド会員に絞って配信
- ・10,000円以上購入した顧客に絞って配信
- ・過去2ヶ月間に購入のなかった顧客に絞って配信
- ・前回のメールを開封しなかったメルマガ会員に絞って再配信
- ・アンケートで〇〇と回答した顧客に絞って配信
MOTENASUは、このようなセグメント配信や複数チャネルをまたいだ配信を実施するケースに備え、あらかじめ設定したシナリオに沿って最適な内容・タイミングで配信するシナリオ配信機能も搭載しており、業務効率化・自動化に役立ちます。 -
まとめ
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メルマガは現在でも新規顧客の獲得やリピートの促進、休眠顧客の掘り起こしなどに効果的なマーケティング施策です。
ただし、メルマガ配信で効果を出すためには、配信の目標・ターゲットを設定したうえで、コンテンツを企画・作成し、セグメントに合わせたシナリオ配信を行うことが欠かせません。また、効果測定を行いつつ、件名や配信の時間帯、セグメントごとの配信内容などを調整し、よりよいメルマガに仕上げるためのPDCAも重要です。
上記の流れを実現するには、CRM/MAツールの「MOTENASU」をおすすめします。メール配信対象者のセグメント化や効果的なシナリオ配信などをスムーズに実施でき、ツールの運用に不安がある担当者の方でも、専門スタッフによるサポートを用意しているため安心です。CRM/MAツール選定の相談受付や、デモンストレーションも実施しております。メルマガを効果的に活用したい担当者の方はぜひお問い合わせください。
▶「MOTENASU」の詳細ページはこちら
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