「通販事業の売上アップにつながる」ECサイト向け通販CRM/MAツール選定のポイント
日々新たなトレンドが生まれるEC業界においても、事業成長を実現するための大きな枠組みは変わっていません。中長期的な売上アップを目指すならば、新規顧客のみならず既存顧客への継続的なアプローチは必要不可欠といえます。そこで重要な役割を果たすのが、通販CRMやマーケティングオートメーションツール(CRM/MAツール)です。本記事では、ECサイト向け通販CRM/MAツールを選ぶ際のポイントをご紹介します。
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これからのECサイト成長のカギとなるのは?
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ここ数年、堅調な市場規模の拡大を続けるEC業界ですが、熾烈な競争が繰り広げられていることも事実です。そうした中で、事業成長のカギとされているのが、次の2つのポイントです。
パーソナライズされた顧客体験の提供
1つ目は、顧客一人ひとりのニーズや行動に応じて最適化された顧客体験の提供です。少しでも安く商品を買いたいと考えるならば、比較サイトといった選択肢が存在する時代です。そうした中で、ユーザーが特定のECサイトを使い続ける理由は、自分の好みに合った体験価値や、高い利便性が得られることにあります。
購入回数を重ねるごとに、自らが必要とする商品の情報が得られたり、自分の好みに合ったキャンペーン情報が得られたりすれば、顧客がそのECサイトに再訪する可能性は高まります。また、一度登録した情報(例:居住地、住所、サイズ情報)や行動履歴(例:位置情報、購入履歴)に基づいたサービスを受けられるならば、他のサイトへと離脱してしまうリスクも最小化できます。
売上向上を実現する多くの企業は、顧客の属性や行動データに応じて新商品の紹介やキャンペーン情報の配信を行っています。また、最適な情報を大量に配信し続けていては、受け取り拒否数が増え大切な顧客資産が減少していきます。このようなことが生じないよう顧客の行動データに応じて最適なタイミングを図りながらセグメントされた顧客群にとって有益となる情報提供する点も、パーソナライズの重要な視点といえます。
オムニチャネルによるマーケティング
2つ目は、企業と消費者のあらゆる接点を横断的に活用したマーケティング手法です。顧客が商品を購入するチャネルは、実店舗やカタログ、ダイレクトメール、ECサイト、スマートフォンアプリなど様々。こうした多様化するチャネルの違いを意識せず、商品を購入したりサービスを受けたりできる状態を「オムニチャネル」と呼びます。
ECサイトが普及する以前、企業は広告・チラシ・看板などを活用して顧客を店舗に誘導していました。しかし、ECサイトやスマートフォンが普及してからというもの、その購買プロセスは大きく変化しています。消費者はオンライン広告やSNSで商品の存在を知ったり、検索エンジン経由でECサイトに訪問したりと、チャネルの壁を越えて消費活動を展開するようになったのです。
こうした状況下では、企業が思い描いたルート以外から購買が行われることもあります。デジタル全盛期の現在においても、紙媒体のダイレクトメールやチラシの方が効果的に訴求でき、本人宛のダイレクトメールであれば81.5%が読んでいるというデータもあります。
チャネルの違いを越えた「オムニチャネルマーケティング」を行うことにより、各チャネルでしかアプローチできない層への訴求、さらには顧客のセグメントに適した効果的な訴求が可能になります。
しかし、「パーソナライズされた顧客体験の提供」と「オムニチャネルによるマーケティング」を実現するうえでは、多大なオペレーションコストがかかります。限られた人員で広告コンテンツやメルマガの配信先を出し分ける設定を行ったり、顧客にとって最適なタイミングを見極めて情報配信を行ったりすることは工数がかかりますすし、困難といえるでしょう。
そこで、顧客の行動や状態に応じて、最適なタイミングで情報配信を行うことのできる「CRM/MA(マーケティングオートメーション)」ツールが重要な役割を果たします。では、ECサイトの事業者はどのような視点でCRM/MAツール選びを進めればよいのでしょうか。
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ECサイト向け通販CRM/MAツール選定のポイント
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CRM/MAツールは米国にルーツを持つといわれ、日本国内でも様々なサービスが展開されています。しかし、コーポレートサイトやキャンペーンサイト向けのCRM/MAツールが主流であり、ECサイトに特化した通販事業者向けのCRM/MAツールはまだまだ少ないことが現状です。
この背景にあるのが、ECサイトならではの特性です。通販事業者の方がCRM/MAツールの選定を行う際には、その特性を踏まえて次の2つのポイントに留意することが必要です。
ポイント① ECシステムとの連携
1つ目は、基幹システムを始めとするECシステムとの連携です。複数サイトを運営したり、実店舗で販売活動をしている事業者は、管理情報が多様化・複雑化しがちです。そのため、仮にシステム間でデータの受け渡しができたとしても、適切に連携ができないとトラブルが発生する恐れもあるのです。
例えば、多店舗展開を図っていても、顧客情報を扱う「顧客マスタ」や、商品在庫を管理する「在庫マスタ」の一元管理は必須といえます。これができていなければ、誤った連絡先にメールを送ってしまうことや、在庫切れの商品の販促キャンペーンを配信してしまうことが考えられるためです。クレームを発生させて顧客満足度を低下させてしまったり、トラブル対応といった突発的な業務により生産性を下げてしまったりすることがないようにするためにも、ECシステムとリアルタイムで精緻に連携できるCRM/MAツールを選ぶことが重要といえます。また、この連携が簡単か否かも重要な視点です。
ポイント② 通販CRM/ MAの提供元が定期通販事業を理解しているか
2つ目は、CRM/MAツールを提供する企業の「定期通販事業に対する理解」です。CRM/MAツールは元々、高単価で購買検討プロセスが長い商品のマーケティング用途で開発されてきました。その影響もあり、BtoC(一般消費者向け)ではなくBtoB(企業間取引向け)のマーケティングシーンを想定して発展してきた歴史があります。
現在はBtoC向けのCRM/MAツールも多くあり、BtoB向けCRM/MAツールに比べ多くの顧客情報など膨大なデータを管理できたり、シナリオを活用したメールマーケティングやスマートフォン向けのSMS配信、LINE連携といった多くの機能もあります。その反面、機能がありすぎて使いこなせない、どのように運用していいかわからないという事業者様も多く、成功パターンを模索しているのが現状ではないでしょうか。
定期通販事業の成功パターンに落とし込んだ運用をするためには、CRM/MAツールの提供元そのものが定期通販事業をよく理解していれば、定期通販事業に必要な指標が分析機能として搭載されており、レポートとしてボタン数クリックで表示したり、データの見方、成果の出る運用方法をアドバイスしてくれます。
導入したけど使いこなせなかったというよくある話で終わらないためにも、ECサイト向けのCRM/MAツールの選定の際にはその提供元がどのようなサポートをしてくれるのか?といった面は売上を伸ばしていく上では非常に重要なポイントとなります。
このように、通販事業者の方がCRM/MAツールを選ぶ際には、機能一覧からはなかなか見えてこない観点も十分に確認することが必要です。
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通販特化MAツール「MOTENASU」
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今回ご紹介した観点以外にも、CRM/MAツール選びのポイントは数多く存在します。そして、CRM/MAツールの役割は通販事業の立ち上げから拡大といった成長フェーズに応じて徐々に変化するからこそ、ECシステム側の顧客データとCRM/MAツールをいかに効果的に連携させるかが、売上アップの肝となります。
通販特化CRM/MAツール「MOTENASU」を提供するFIDは、EC(カート)システムとCRM/MAツールの双方を提供している唯一の企業として、さまざまな通販事業者様の支援を行っています。定期通販事業の成長を立ち上げ段階から支援してきたコンサルタントも在籍しており、立ち上げ・拡大といったフェーズごとの最適なご提案が可能です。
そして、CRM/MAツール「MOTENASU」は次の2つの特長を生かし、通販事業の企業規模を問わずご活用いただいています。
基幹システムと簡単手軽に連携可能
CRM/MAツールのメリットを最大限に引き出すためには、基幹システムや顧客管理システム(CRM)との連携が欠かせません。「MOTENASU」では、面倒な作業や追加費用をかけずにAPI連携を用いて外部システムとの連携が可能。現行のECシステムを利用したままでもCRM/MAツールの導入・活用を進めることができます。
SNSからDMまで!マルチチャネルのマーケティングが可能
「MOTENASU」は、eメールやSNS、LINEに加えて、DMにも連携できるなど、幅広いチャネルを活用したマーケティングが可能です。従来、メルマガで訴求できるのは総顧客の5%程度といわれていますが、DMではメルマガの13倍以上の効果がもたらされるとされています(一般社団法人日本ダイレクトメール協会調べ)。「MOTENASU」の配布物発注システム(特許取得済)を活用することで、顧客ごとに最適なクリエイティブを1枚から自動で発注・印刷し、マルチチャネルのマーケティングを実践することが可能です。
定期通販の指標に特化した分析が可能
定期継続している方の月次推移や、3ヶ月後、半年後、1年後のLTV分析など多くの定期通販企業がExcelで数日かけて実施しているようなデータ分析も簡単にレポート表示が可能です。
■MOTENASUの画面例(定期継続分析)
■MOTENASUの画面例(LTV分析)
EC市場の激化が続く昨今、パーソナライズとマルチチャネル活用によって既存顧客の引き上げ・休眠顧客の掘り起こしは、事業の成否を左右する最重要課題です。また、定期通販事業の主要指標のデータ分析に数日、数時間費やしているということがあれば、必要なECシステムとCRM/MAツールの最適な活用を追求し、事業の次の成長ステージを目指していきましょう。
今回記事でご紹介したようなことで個別にご相談したいという方は以下よりお問合せ下さいませ。
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Marketing Automation System "MOTENASU"
マーケティングオートメーションシステム"MOTENASU"の紹介資料です。 "MOTENASU"に関するサービス内容や事例・料金などを知りたい方は 是非ご覧ください。