ネット通販でのSMS活用|メリットや活用事例

ネット通販(EC)に関連するユーザーへの連絡手段として、SMS(ショートメッセージ)を活用する企業が増えています。セールやキャンペーンの告知、休眠顧客の掘り起こし、支払いの督促など、さまざまな用途に活用できるSMSには、メルマガやLINEと比較して埋もれにくく、確実に情報を伝達しやすいというメリットがあります。

本記事では、ネット通販でSMSを活用するメリットや具体的な活用事例、さらに活用効果を高めるための方法などについて解説します。

ネット通販でのSMS活用のメリット

ここでは、主な4つのメリットについて解説します。配信対象の多さやメッセージの到達率・開封率の高さなど、SMS(ショートメッセージ)のメリットを活かしたマーケティング施策を実施するための参考にしてください。

携帯電話番号を持つ人が多く配信対象が多い

SMSは、顧客の携帯電話番号を宛先として配信するメッセージです。多くの人がSMSを使用できる携帯電話を所有しているため、配信対象が多く、より多くの顧客にリーチできる可能性が高いというメリットがあります。

 

また、携帯電話番号はメールアドレスと異なり、変更される機会がそれほど多くありません。携帯キャリアを変更する際も、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)を利用して番号を変えずに変更することが可能です。そのため、突然届かなくなるリスクが低い点も魅力的です。

メッセージの到達率・開封率が高い

SMSはメールに比べると、メッセージの到達率や開封率が高い傾向にあります。到達率が高い理由としては、前述のように携帯電話番号が変更される可能性は比較的低いことが挙げられます。
 
開封率が高い傾向にあるのは、通知機能をオフにするユーザーが少ないことが挙げられます。受信数が少ないことや本人認証に活用されることから、SMSの通知をオフに変更するユーザーは他のメッセージツールと比較して少ないと考えられます。
 
通知をオンにしているユーザーには、SMSが届いたタイミングで端末に新着SMS情報が通知されるので、ユーザーの興味・関心を惹きつけやすくなります。その場ですぐに内容を確認しようという意識に結びつきやすいため、開封率の向上につながります。

高いセキュリティの本人認証に使える

SMSには、高いセキュリティの本人認証に活用できるメリットもあります。本人認証とは、ユーザーの携帯電話番号宛てに本人確認のためのSMSを送信し、本文内に記載されているパスワードをサイトで入力することによって、本人であることを確認するセキュリティ手法のことです。
 
SMSで送信したパスワードは、携帯電話番号を契約している本人しか受け取れないため、流出のリスクが低いという特徴があります。そのため、本人認証の手段として非常に有効です。

連絡件数がメールやLINEよりも少なく埋もれづらい

メールやLINEと比較すると、SMSの連絡件数は比較的少ないケースが多く、他の連絡に埋もれにくいため、ユーザーの目に留まりやすい点がメリットです。
 
メールやLINEは、企業などが送信するメルマガやキャンペーンなどが多く届くため、内容を確認せずに削除したり、未読のまま放置されたりするリスクが高い連絡手段です。一方のSMSは、メールやLINEに比べるとマーケティングの手段として利用している企業が多くないため、開封率が上がり、内容を確認してもらえる可能性が高まります。

ネット通販でSMS活用できる業務の具体例

ネット通販でSMS活用できる業務の具体例として、セールやキャンペーンの告知、カゴ落ち顧客へのアプローチなど、さまざまなものがあります。ここでは、7つの業務について詳しく解説します。

セールやキャンペーンなどの告知

SMSを利用して、セールやキャンペーンなどの告知に利用する施策は効果的です。前述のように、SMSに届いた連絡はメールやLINEに比べて埋もれにくいため、セールやキャンペーンの情報をユーザーに対して効果的に届けられます。
 
開封率や到達率が高いという観点から、確実に情報を届けたいユーザーに告知情報を届けられ点も魅力的です。「この企業は自分にとって利益のある情報を提供してくれる」という前向きな感情を抱いてもらうことで、顧客満足度の向上が期待できます。

カゴ落ち顧客に対するアプローチ

カゴ落ち顧客に対するアプローチとしても、SMSは効果的な手段です。カゴ落ちとは、ECサイトなどでカートに追加した商品を決済しないまま放置している状態のことを指しています。
 
ECサイトを訪れたユーザーは、カートに商品を追加したまま離脱し、そのまま未決済の商品があることを忘れ去っているケースが多々あります。そこでSMSを通じて「カートに入ったままの商品があります」などと通知することで、カゴ落ち顧客の掘り起こしにつながります。

休眠顧客の掘り起こし

SMSは、休眠顧客の掘り起こしにも効果を発揮します。休眠顧客とは、過去に商品を購入したあと、一定期間購入がない顧客のことを指します。メルマガなどの場合、休眠顧客としての期間が長いと、その間にメールアドレスを変更・削除されてしまうリスクが高くなります。
 
しかし、携帯電話番号は変更される頻度が低く、過去に自社の商品を購入してから長い期間が経過しているユーザーへ久しぶりに連絡をしても、問題なく情報を届けられる可能性が高いです。休眠顧客をリストアップして携帯電話番号宛てにSMSを送信することで、自社の存在を思い出してもらい、再購入を促す効果が期待できます。

決済の案内

決済などの重要な案内を送信する際にも、他の情報に埋もれにくいSMSの活用が有効です。一般的に、商品を注文した後の決済には、有効期限が設けられています。決済期限を過ぎてしまうと注文が無効になり、企業にとっては機会損失につながるため、確実な決済を促すことが大切です。
 
「決済メールが来ていることに気がつかなかった」という事態を防ぐためにも、ユーザーの目に留まりやすいSMSを活用するとよいでしょう。

支払いの督促

直接的に決済案内として利用する場合以外に、支払いの督促やリマインドの手段としてSMSを活用する方法もあります。事前にメールで送信した決済案内に反応が無かった場合などに、SMSを送信して再度決済を促すことで、ユーザーの決済忘れを防止しやすくなります。
 
ユーザー側が支払期日を忘れていたり、決済メールが届いていることに気がつかなかったりするケースは案外多いものです。メール→SMSの二段構えで通知を行えば、メールだけの場合に比べて、決済忘れの防止効果が高まります。

対面受け取りが必要な商品の配送連絡

対面受取が必要な商品の配送連絡にSMSを活用することで、確実かつ迅速な受け取りにつなげられ、再配達の防止にも貢献できます。
 
配達日や配達時刻が指定されている荷物は、在宅時に確実に受け取らなければ、ユーザーの商品受け取りが遅れて顧客満足度の低下を招く原因になります。必ず目を通してほしい連絡には、他の連絡に埋もれにくいSMSが適しています。
 
また、近年では宅配業界の負担増加が社会的な課題になっているため、一度の配達で確実に受け取れる配慮を徹底することで、社会問題へ貢献している企業としてのアピールも可能です。

休業やメンテナンスなどの緊急連絡

休業やメンテナンスなど、ユーザーの行動に著しく影響を及ぼす可能性がある緊急連絡は、SMSを活用すると迅速かつ確実に情報を届けられます。メルマガのように「埋もれて気がつかなかったため、急ぎで必要な商品を購入できなかった」などのトラブルを避けられる可能性が高まります。
 
緊急連絡を確実に届けるための対策は、顧客の利便性と満足度向上のために必要不可欠です。SMSを有効に活用して、確実な連絡を心がけましょう。

購入後のサポートやアンケートの実施

購入後のサポートやアンケートの実施にも、SMSを活用できます。ユーザーが商品を購入した後、数日後に会員登録されている携帯電話番号宛にSMSを送信し、「商品の感想をお聞かせください」などの内容とともにアンケートフォームのURLなどへ誘導すると、効率的にアンケートを収集できます。
 
紙のアンケートを収集するよりも速く、メールでアンケートを募るよりも確実性が高いため、多くの母数を集められる可能性が高まり、データの精度向上を図れます。

システムの連携によるネット通販のSMS活用例

ネット通販にSMSを効果的に活用するなら、SMS送信システムやCRMと自社で採用している基幹システムを連携することで、SMS配信を自動化する施策がおすすめです。
 
例えば、ECシステム側でユーザーからの受注データを定期的にサーバーへアップロードし、CRMシステムに自動連携される仕組みを導入すれば、商品を購入してくれたユーザーに対して自動的にお礼メールやクーポン配信を実行することが可能です。配信周期も5分単位、10分単位などサーバーの負担を考慮しながら設定できるため、安定的な運用を実現できます。
 
また、API連携を行えば、ユーザーが商品を購入したタイミングでリアルタイムにクーポンを自動配信することも可能です。ただ、API連携の開発には膨大な費用がかかります。他の形式を用いたシステムの連携でも、同期する周期を短くすることでAPI連携によるリアルタイム処理に近い動きを実現できるので、自社に合った連携方式がなにか検討することを推奨します。
 
業務効率化とコスト削減を同時に達成しつつ、ユーザーにとって効果的なマーケティングを行うためには、システム連携を有効に利用して、自動的に処理できるような仕組みを構築することが大切です。

ネット通販におけるSMS活用の効果を高める方法

CRM/MAツールを活用することで、ネット通販におけるSMSをさらに便利に利用することが可能です。SMSを効果的に活用できれば、顧客満足度の向上を図り、購入率の向上やリピーターの獲得など、自社の利益に直結する有効なマーケティングを行えます。
 
SMS活用を強力にサポートするCRM/MAツールとしておすすめしたいのが、「おもてなし」を重視して開発された「MOTENASU」です。
 
MOTENASUは、SQLなどの専門的な知識を持たない人でも、SMS配信のためのシナリオを作成できるCRM/MAツールです。LINEやDM、SMSなど多種多様な配信チャネルに対応しており、顧客の属性や興味・関心に合わせた効果的なアプローチが可能になります。
 
また、自社が蓄積した顧客情報を分析し、顧客の条件や属性に基づいてパーソナライズされた「One to One」の柔軟性が高いシナリオメールの配信に対応しています。従来はデバイスごとに効果的な施策を準備したり、オンライン告知を通じてリアル店舗への導線を設置したりと、マーケティング担当者に膨大な負担がかかっていました。
 
しかし、MOTENASUを活用することで、顧客一人ひとりにとって訴求効果の高い情報を最適なタイミングで自動配信できるため、マーケティング担当者の負担を軽減しながら、顧客の購入意欲が高いうちにアプローチできます。

ネット通販にSMSを積極的に活用しよう

ネット通販に伴うユーザーへの連絡には、SMSの利用が効果的です。セールやキャンペーンの告知、カゴ落ち顧客へのアプローチ、決済案内など、幅広い用途に活用でき、メルマガやLINEに比べて埋もれにくいというメリットを最大限に活かしたマーケティングを実現できます。
 
ネット通販とSMSをさらに効果的に活用するためには、CRM/MAツールとSMSを連携する施策も効果的です。CRM/MAツールの導入をお考えなら、ぜひMOTENASUをご検討ください。
 
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