ShopifyとLINEの連携|メリットやできること・連携方法
低コストでの導入・運用が可能で、豊富な機能を搭載していることで高い人気を持つECプラットフォーム、Shopify。世界中で数百万以上の店舗が利用していて、日本でも利用者の多いサービスです。
Shopifyが高い人気を持つ理由の一つに他サービスとの連携が容易な点が挙げられます。特に日本においては、LINE配信ツールとの連携も簡単にできる点は大きなメリットといえるでしょう。
本記事では、ShopifyとLINEとの連携方法や連携によってできること、メリットについてお伝えします。効率的なマーケティング施策を検討しているEC担当者様はぜひ、参考にしてください。
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Shopifyとは?
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Shopifyとは、カナダに本社を持つShopify Inc.が提供するECプラットフォームです。2021年現在、世界175か国で利用され流通総額4,960億米ドルを超える人気サービスで、日本の登録店舗も2022年11月時点で2万5千店舗を超えています。
ECサイトを運営するのに欠かせない、カートシステム、顧客情報管理・マーケティング、SEO・商品情報管理・ストア分析などを完備し、初心者でもすぐに店舗運営が可能です。
また、機能により利用料金も、「ベーシック・スタンダード・プレミアム」の3段階が用意されており、小規模から大規模まであらゆる規模のECサイト運営が行えます。
Shopifyは、独自店舗の運営以外にも楽天やAmazonなどショッピングモールとの連携や、LINE、Instagram、TikTokなどSNSとの連携ができるのも大きなメリットです。今回は、特に日本で圧倒的なユーザー数を誇るLINEとの連携について解説します。 -
ShopifyとLINEを連携するメリット
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ShopifyとLINEを連携することで得られるメリットは数多くありますが、なかでも主なものとしては、次の5点が挙げられます。なお、LINEをビジネスで活用するには、LINE公式アカウントの取得が必須です。
利用頻度の高いLINEでの関係構築
ShopifyとLINEを連携させる最大のメリットは、LINEを利用するユーザーの多さ、頻度の高さにあります。2022年9月末時点で日本の人口の約70%(9,300万人)が利用し、1日1回以上利用するユーザーは全体の86%という人気サービスと連携し、アプローチできるのは大きなメリットです。
また、LINEはチャットツールのため、個別のメールと同じ感覚でメッセージのやり取りができ、顧客との関係性構築がしやすいのもメリットといえるでしょう。リッチな形式でのメッセージ配信
LINEには、テキスト形式以外にも動画や画像を1つの吹き出しにまとめて配信できるリッチメッセージ機能があります。テキストだけでメッセージを配信するのに比べ、強いインパクトがあり、閲覧した顧客の意識に残る可能性が高いうえ、一度に多くの情報を伝えることも可能です。
また、メッセージにはリンクを入れることもできるため、さらに詳しい情報を知りたい顧客に対し、ECサイトへ誘導できるのもLINE連携のメリットといえます。顧客データの収集・統合
LINEにはアンケート機能があり、気軽にさまざまなアンケートを実施することも可能です。また、CRM/MAツールを活用すれば、ShopifyとLINEの顧客データを収集・統合でき、LINEで友だち登録はしていてもまだ購入に至っていない顧客の可視化も行えます。これにより顧客管理の効率化も進むでしょう。
ユーザーの行動に応じたメッセージ配信
購入回数の多い顧客向けの新商品情報、半年以上訪問のない顧客向けのセール情報など、ユーザーの状況に応じたメッセージ配信が可能です。
また、カゴ落ちした顧客に向けた購入完了を促す連絡や特定の商品を閲覧した顧客へのリマインドなど、ユーザーの行動に応じたメッセージ配信もLINEをとおして行えます。お問い合わせの一元管理・対応
Shopify上に公式LINEの友だち追加ボタンを設置して登録してもらうことで、顧客から寄せられるさまざまな問い合わせ履歴の管理・対応もLINE上で行えるようになります。
公式LINEではよくある問い合わせに対しては事前に回答を登録しておき、自動で対応させることもできるため、問い合わせ対応の効率化ができるのも大きなメリットです。 -
ShopifyがLINE連携におすすめできる理由
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ECのカートシステムは、Shopify以外にもさまざまな種類のものがあります。そのなかでも、LINEとの連携において、Shopifyをおすすめできる理由としては、次の2点が挙げられます。
【アプリで簡単にLINE連携できる】
Shopifyは、ECビジネスをさらに加速させるさまざまなアプリを追加できる、Shopifyアプリストアがあります。このストアでは、LINE配信を含むCRM、在庫管理や売上改善施策、レポート分析などさまざまなアプリがあり、LINE連携/配信ができるアプリを追加すれば手間をかけずに連携が可能です。
【多言語対応で越境ECにも活用可能】
Shopifyは175か国で利用されていることからもわかるように多言語・海外通貨に対応しています。日本のLINE公式アカウントで広告配信できるのは台湾のみですが、商材によっては越境ECも可能な点もShopifyがLINE連携におすすめの理由です。 -
ShopifyのLINE連携でできることの具体例
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ShopifyとLINE連携のメリットをいくつか紹介しましたが、ShopifyでECを開始してLINEと連携した際、具体的にどのようなことができるかのイメージがわかない方も多いかもしれません。ここでは、ShopifyとLINEを連携させることで実際にできることの具体例を紹介します。
顧客タグを利用して特定のセグメントにメッセージ配信
Shopifyには、「顧客タグ」という顧客に属性タグをつけて管理できる顧客管理機能があります。LINEと連携して顧客タグを活用すれば、住所、購入商品、性別、年齢などでタグ付けされた特定のセグメントにメッセージ配信が可能です。
たとえば、Aという商品を購入した顧客に限定して、バージョンアップしたA’という新商品の案内を配信する。東京に住んでいる顧客に限定して東京にある実店舗のセール情報を配信する。といったことが行えます。商品の再入荷通知をLINEメッセージで配信
ShopifyとLINEとの連携により、販売機会損失を防ぐメッセージ配信も可能です。たとえば、商品在庫の問い合わせをしてきた顧客や在庫切れのタイミングで商品ページに訪問した顧客に限定して商品再入荷通知をLINEメッセ―ジで配信できます。
毎日利用するユーザーの多いLINEを使い商品の再入荷通知の連絡を配信することで、多くの顧客の目に触れる可能性も高まり、販売機会の損失を防げるでしょう。購入や発送などをトリガーとするステップ配信
公式LINEにあるステップ配信もShopifyとの連携でさまざまな利用が行えます。ステップ配信とは、店舗側が事前に作成したシナリオに沿って顧客が行動した際、特定の行動をトリガーとしてメッセージを配信できる機能です。
たとえば、組み立て家具を購入した顧客に対し、動画で組み立て方を紹介しているURLを配信する。食材の発送をトリガーにおすすめのレシピを配信するといったことが可能です。 -
ShopifyとLINEを連携させる際の導入費用
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ShopifyとLINEを連携させるには、それぞれの費用負担が必要です。LINE公式アカウントは通常利用は無料ですが、利用条件によって一部有料となります。それぞれの導入・運用費用は次のとおりです(どちらも初期費用はかかりません)。
※2022年12月現在の情報となります。
【Shopifyの導入・運用費用】プラン名 ベーシック スタンダード プレミアム 月額利用料 25米ドル 69米ドル 299米ドル これ以外に、クレジットカード決済でShopifyペイメントを利用する場合、1件ごとに手数料がかかります。
【LINEの導入・運用費用】(月額利用料と追加メッセージ料金は税別)プラン名 フリー ライト スタンダード 月額利用料 0円 5,000円 15,000円 無料メッセージ通数 1,000通/月 15,000通/月 45,000通/月 追加メッセージ料金 不可 5円/通 ~3円/通 ※2023年6月に料金改定予定
メッセージ通数は、最大3吹き出しまでを1通として配信可能。たとえば、フリープランの場合、友だち100人なら月に10通まで配信できます。また、顧客とのチャットを使ったやりとりは通数には含まれません。
これ以外にCRMやMAツールの料金を支払って活用すればさらに高度な運用も可能です。 -
ShopifyとLINEを連携する方法
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ShopifyとLINE連携のメリットや導入・運用費用を見たところで、実際に連携する方法について解説します。
Shopifyでショップを立ち上げる
- ①ShopifyのWebサイトで、「ショップを開設する」をクリックし、メールアドレスや必要事項を入力してアカウント登録
- ②アカウント登録後、管理画面で「商品管理」から「商品を追加する」を選択し、商品情報の入力、保存
- ③ECサイトのテーマ(デザイン)を決め、その後、送料や決済方法を設定すれば開店準備が整います。ここまでは非公開設定がされているため、実際に開店する際には、管理画面の「オンラインストア」「各種設定」からストアのパスワードを外す必要があります。
※2022年12月現在、最初の3日間は無料体験期間です。その後は、前述したプランのなかから1つを選択して運用を始めます。
LINE公式アカウントを開設する
次にLINE公式アカウントの開設方法を説明します。
- ①LINE for Businessの「LINE公式アカウントの開設」から、LINE公式アカウントの開設を選択
- ②「アカウントを作成」をクリックし、「LINEアカウントで登録」もしくは「メールアドレスで登録」のどちらかを選択
- ③アカウント作成フォームに必要事項を記入して送信。問題がなければアカウントが開設されます。
LINE公式アカウント開設の詳細については、下記記事をご覧ください。
関連:LINE公式アカウントの作り方|画像をみて3分でかんたん登録連携を推進するサービスを導入・活用する
ShopifyアプリストアでLINEと連携できるサービスを検索し、導入します。ストアにはLINEと連携できるツールが豊富に用意されていますが、おすすめはLINEだけではなく複数のメッセージツールと連携ができるサービスです。
LINEは日本人の多くが利用しているサービスですが、顧客によっては別のメッセ―ジツールを活用しているケースも少なくありません。そのため、複数のメッセージツールとの連携が可能なものを選択したほうが、顧客の選択肢が増え、コミュニケーションも取りやすくなります。 -
ShopifyでLINE連携・活用に役立つツール
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ShopifyアプリストアにあるLINE連携・活用に役立つツールのなかでも特におすすめのツールを3つ紹介します。
※記載の情報は2022年12月現在のものとなります。MOTENASU
ツール MOTENASU 概要 LINEやその他のメッセージツール、郵送DMにも対応したCRMツール。オンライン・オフライン問わず、複数チャネルの顧客管理が可能に。
MOTENASUは、MA(マーケティングオートメーション)搭載型のCRMツールです。LINE以外にもメールはもちろんやSMS(ショートメッセージ)にも対応しているため、それぞれの配信ツールを個別に導入することなく一元管理が可能です。
また、郵送DMにも対応しているため、オンラインとオフラインを融合したマーケティング施策の実行が可能になります。その他の主なおすすめポイントとしては、次のような点が挙げられます。
【シナリオ配信機能】
データベースに登録された顧客の属性に応じてさまざまなパターンのシナリオメールを柔軟に配信します。多くのユーザーが利用する頻度の高いLINEはもちろん、到達率99%のSMS配信や郵送DMにも対応しているため、高い確率でユーザーごとに適切なメッセージの配信が可能です。
例えば、まずはコストのかからないメールで配信し、メールが未開封の方にだけLINEでメッセージを送信する、といったシナリオも可能です。
【WEBサイトアクセス履歴の活用】
MOTENASUが発行したタグをサイトに設置することで、顧客のアクセスや滞在時間などWEBでの行動履歴情報を取得、アクセスデータを活用したシナリオ配信やセグメント配信が可能です。
例えば、WEBサイトに顧客が特定のページに一定時間滞在した場合や、カートに商品を追加したが購入に至らなかった場合に、その顧客に対してリマインドメッセージを自動で送信するシナリオを設定することができます。
【多彩な分析機能】
MOTENASUには、ECを効果的に運営するための多様な分析機能も搭載されています。たとえば、《RFM分析》により顧客を「最終購入日」「購入頻度」「購入金額」の3つの基準で分類することで、リピートが期待できる優良顧客や、離脱しそうな顧客を簡単にリストアップできます。また、広告や施策の最適化に役立つ《効果測定分析》は、キャンペーンごとのROIやCPOなどを瞬時に表示し、マーケティング施策の見直しに役立てることができます。
さらに、《継続率分析》機能により、どの顧客が継続してサービスを利用しているか、翌月も利用しているのはどの層か、といった情報を時系列で把握できるため、リピート施策をタイムリーに実施することが可能です。
【料金】リード登録件数(※1) 費用
(初期費用0円)〜10,000件 29,800円 〜20,000件 40,000円 〜50,000件 50,000円 (※1:リード登録件数:MOTENASUに登録する会員や顧客などの数(配信しないものも含みます)
LINEの配信は、従量料金となります。LINE配信数 配信単価 1〜50,000通 ¥ 0.8/通 50,001〜100,000通 ¥ 0.7/通 100,001〜200,000通 ¥ 0.6/通
以下もご参照ください。
▶参考:MOTENASUのLINE配信(LINEを活用してLTVを高める)CRM PLUS on LINE
ツール CRMPLUSonLINE 概要 LINE公式アカウントとの連携・活用に特化したツール。LINEメッセージ配信、ステップ配信など基本機能が揃っている。 CRM PLUS on LINEは、LINE公式アカウントとの連携・活用に特化したツールで、ShopifyとLINEだけの連携を検討している方におすすめです。
LINEからのメッセージ配信、顧客タグによる配信対象限定のメッセージ配信、商品単位での発送完了をトリガーにしたステップ配信などの基本機能はほぼ押さえています。
また、有料サービスですが、LINE以外にYahoo!JAPAN、Google、Twitterなどのアカウントを利用したソーシャルログイン機能の導入が可能です。顧客の会員登録やログインをスムーズに行えるようになり、顧客のストレス軽減を実現します。
【料金】ID連携ユーザー数 月額料金 〜100件 0円 〜300件 1,300円 〜1,000件 3,900円 〜2,000件 6,500円 〜10,000件 13,000円 10,001件〜 26,000円〜 (※:1$=130円で換算)
Lipify
ツール Lipify 特徴 LINE公式アカウントと連携してメッセージ配信が可能。ShopifyPOSと連携して店舗来訪者に特定のアクションを起こすこともできる。 Lipifyは、LINE公式アカウントと連携したメッセージ配信を可能にするツールです。購入完了通知や発送完了通知、カゴ落ち通知、セグメント配信、ステップ配信などを可能にします。
ShopifyPOSとも連携可能で、店舗を訪れたユーザーに対してクーポンを配信することも可能です。
【料金】ID連携ユーザー数 月額料金(※) 〜350件 1,170円 〜1,100件 3,510円 〜2,200件 5,850円 〜11,000件 11,700円 11,001件〜 23,400円〜 (※:1$=130円で換算)
【Plusプラン】
※ShopifyPlusを利用中で、LINEログインを利用したい場合の追加プラン)ID連携ユーザー数 追加料金(※) 〜2,000人 無料 〜5,000人 26,000円 〜10,000人 78,000円 〜20,000人 91,000円 〜30,000人 104,000円〜 以降10,000人ごと +13,000円 (※:1$=130円で換算)
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まとめ
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世界175か国で利用されていて、日本の登録店舗も2022年11月時点で2万5千店舗を超えるShopify。低コストかつ手軽にECサイト開設・運用が可能として高い人気を誇っています。
Shopifyが高い人気を持つ理由はいくつもありますが、なかでも大きいのはさまざまなアプリを導入し、機能を拡張させられる点です。特に多数の日本人ユーザーが利用するLINEと連携できるツールがあるのは、大きなメリットといえるでしょう。
店舗情報の配信はもちろん、顧客の行動によってメッセージ内容を変えたシナリオ配信。購入や発送をトリガーとしたステップ配信など、One to Oneでのやり取りはLINEならではです。それをShopifyの顧客情報と一括管理できることもShopifyが高い人気を持つ理由といえます。
Shopifyアプリストアには、LINE連携・活用に役立つツールが豊富にありますが、なかでもおすすめなのはCRM/MAツール、「MOTENASU」です。LINE以外にメールやSMS配信、郵送DMにも対応しているため、多数のチャネルを使ったマーケティング施策が可能で、顧客の利便性を高め、購入確率の向上も期待できます。
LINEの複数アカウントの一元管理も可能で、LINE配信機能のほかに各種分析機能など、ECビジネスに必要な多彩な機能を搭載しています。
Shopifyを使ってこれから新たにEC事業を開始したい、ECビジネスを加速させたいといった担当者様は、ぜひMOTENASUの導入をご検討ください。
▶「MOTENASU」の詳細ページはこちら
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