LTV分析とは
LTV分析とは、顧客が一定期間または生涯で企業にもたらす価値を分析する手法です。LTVは「Life Time Value」の略で、日本語では顧客生涯価値と呼ばれます。
LTV分析では、顧客1人あたりの累計購入金額や利益だけでなく、購入回数、購入頻度、購入単価、継続期間、休眠・離脱のタイミングなどを確認します。
EC・通販では、新規顧客を獲得して終わりではありません。初回購入後に2回目購入へ進むか、継続購入が続くか、休眠する前にフォローできるかが、LTVに大きく影響します。
LTVとLTV分析の違い
LTVとLTV分析は関係する概念ですが、意味は異なります。
LTVは、顧客が一定期間または生涯で企業にもたらす売上や利益を示す指標です。例えば、顧客1人あたりの累計購入金額や、一定期間内の平均購入金額として確認されます。
一方、LTV分析は、そのLTVがなぜ高いのか、なぜ低いのかを分解して確認する分析です。購入単価、購入頻度、継続期間、F2転換率、休眠率などを見ながら、改善すべき要素を特定します。
整理すると、LTVは「顧客価値を示す指標」、LTV分析は「その顧客価値を高めるために原因と改善点を探る分析」です。指標としてのLTVは LTVとは でも整理しています。
EC CRMでLTV分析が重要な理由
EC CRMでLTV分析が重要な理由は、売上を一時的な購入ではなく、顧客との継続的な関係として捉えられるためです。
新規顧客の獲得数が増えても、初回購入だけで終わる顧客が多ければ、広告費や販促費を回収しにくくなります。一方で、既存顧客が継続購入し、購入回数や購入金額が増えれば、LTVは高まりやすくなります。
LTV分析を行うことで、どの顧客層が長期的に売上を支えているのか、どの段階で離脱しているのか、どの施策を優先すべきかを判断しやすくなります。
LTV分析で確認する主な指標
LTV分析では、顧客価値を構成する複数の指標を確認します。LTVが高いか低いかを見るだけでは改善策は見えません。どの要素がボトルネックになっているかを分解して見ることが重要です。
- 累計購入金額
- 平均購入単価
- 購入回数
- 購入頻度
- 購入間隔
- 継続率
- 離脱率・休眠率
- F2転換率
- 休眠復活率
- ステージ別売上
- ステージ別人数
- 流入チャネル別LTV
LTV分析とF2転換の関係
F2転換とは、初回購入者が2回目購入に至ることです。EC CRMでは、F2転換はLTV分析で特に重要な指標です。
初回購入だけで終わる顧客が多い場合、顧客1人あたりの累計購入金額は伸びにくくなります。F1顧客がF2へ進むことで、リピート購入の土台が作られ、LTV向上につながりやすくなります。
LTV分析では、初回購入後にどのくらいの顧客がF2へ進んでいるか、どの初回商品や流入チャネルでF2転換が高いかを確認することが重要です。
LTV分析と顧客ステージの関係
LTV分析では、顧客ステージごとの人数や売上を確認することが重要です。顧客ステージとは、F1、F2、F3、F4、F5+のように、購入回数や継続状況に応じて顧客を分類する考え方です。顧客が上位ステージへ進むほど、累計購入金額が増えやすくなります。
ただし、F5+のような上位顧客に売上が偏っている場合、その顧客層が離脱すると売上への影響が大きくなります。そのため、上位顧客の維持と、F1・F2顧客の育成をあわせて考える必要があります。
LTV分析とコホート分析の関係
LTV分析は、コホート分析と組み合わせることで、顧客群ごとの長期的な価値を把握しやすくなります。コホート分析とは、同じ時期や条件を持つ顧客群を追跡し、継続率、離脱率、LTVなどを時系列で確認する分析です。
例えば、初回購入月別、初回購入商品別、流入チャネル別にLTVを比較すると、どの顧客群が継続しやすく、どの顧客群が早期に離脱しやすいかを把握できます。
LTV分析とRFM分析の関係
LTV分析は、RFM分析とも関係します。RFM分析は、Recency(最終購入日)、Frequency(購入頻度)、Monetary(購入金額)の3軸で顧客を分類する分析です。RFM分析によって、直近で購入している顧客、購入頻度が高い顧客、購入金額が高い顧客を把握できます。
LTV分析では、こうした顧客群が長期的にどの程度の価値を生んでいるかを確認します。RFM分析で顧客状態を把握し、LTV分析で長期的な価値を確認することで、施策対象を判断しやすくなります。
LTV分析と購入間隔の関係
購入間隔は、LTVに大きく関係します。購入間隔が短く、継続購入が安定している顧客は、累計購入金額が伸びやすくなります。一方、購入間隔が長くなりすぎると、購入機会が減り、休眠や離脱につながる可能性があります。
LTV分析では、購入間隔を確認することで、どのタイミングで再購入リマインドや休眠防止施策を行うべきかを判断しやすくなります。
LTV分析をCRM施策に活かす方法
LTV分析は、CRM施策の優先順位を判断するために活用できます。重要なのは、LTVの高低を見るだけでなく、どの要素を改善すればLTVが伸びるのかを考えることです。
- F2転換率が低い顧客群に購入後フォローを行う
- 購入間隔が伸び始めた顧客に再購入リマインドを送る
- LTVが高い顧客群に限定案内や先行案内を送る
- 高LTV顧客にアップセルやクロスセルを行う
- 休眠予備軍にLINEやSMSで再接点を作る
- 休眠顧客に郵送DMや特別案内で復活施策を行う
- LTVが高い流入チャネルや初回商品を把握する
- 顧客ステージ別に施策内容を変える
LTV分析で注意すべき点
LTV分析では、平均値だけで判断しないことが重要です。一部の高額購入顧客やロイヤル顧客によって平均LTVが押し上げられている場合、全体の顧客が順調に育っているように見えてしまうことがあります。
また、LTVは評価期間によって見え方が変わります。短期のLTVだけを見ると、購入サイクルが長い商品や長期継続型の商品では実態を誤って判断する可能性があります。LTV分析では、顧客ステージ、コホート、購入間隔、休眠・離脱、流入チャネルなどと組み合わせて見ることが重要です。
MOTENASUとの関係
MOTENASUとLTV分析
MOTENASUは、EC・通販事業者向けのCRM/MAシステムです。顧客情報、購入履歴、受注情報、商品情報、LINE連携情報、配信反応などを統合し、LTV分析に必要な顧客データを扱いやすくします。
MOTENASUでは、購入回数、購入金額、購入商品、購入間隔、顧客ステージ、最終購入日、LINE連携状況などをもとに、顧客ごとのLTVや継続状況を把握しやすくなります。さらに、分析結果をもとに、メール、LINE、SMS、郵送DMを組み合わせたシナリオ配信を設計できます。LTV分析は、MOTENASU上で「どの顧客群に、どの施策を優先するべきか」を考えるための重要な分析視点です。
MOTENASUとは →FAQ
LTV分析とは何ですか?
LTV分析とは、顧客が一定期間または生涯で企業にもたらす売上や利益を分析し、CRM施策の優先順位や改善余地を把握する手法です。
LTVとLTV分析の違いは何ですか?
LTVは、顧客が一定期間または生涯で企業にもたらす価値を示す指標です。LTV分析は、そのLTVを構成する購入単価、購入頻度、継続期間、離脱率などを分解し、改善施策を考える分析です。
EC CRMでLTV分析が重要な理由は何ですか?
EC CRMでは、新規顧客獲得だけでなく、既存顧客の継続購入やF2転換、休眠防止によってLTVを高めることが重要です。LTV分析により、どの顧客層や施策を優先すべきかを判断しやすくなります。
MOTENASUでLTV分析はどのように活用できますか?
MOTENASUでは、顧客情報や購入履歴をもとにLTV、購入回数、購入金額、継続状況、休眠傾向を把握し、メール、LINE、SMS、郵送DMなどのCRM施策設計に活用できます。